貴族手術は自家組織でもできる?

韓国で人気の貴族手術とはどんな美容整形なのでしょうか。その詳細と効果、種類について詳しくご紹介します。貴族手術は特にほうれい線のお悩みに効果的な美容整形手術で、顔下半分の印象を大きく変えることができます。貴族手術の名医の見極め方についても解説しますので、貴族手術に興味がある、検討しているという方は是非参考にしてみてください。

鼻の形を整える整形手術にはさまざまな手法が存在します。この記事ではそんな鼻整形の中でも、「貴族手術」とも呼ばれる鼻翼基部形成術について解説します。貴族手術はほうれい線を目立たなくし、顔に立体感を与えることができる手術です。今回は貴族手術がどんな手術なのか、期待できる効果、さらには手術の種類や自家組織を使用する際のメリット・デメリットについても詳しく説明していきます。

貴族手術に興味がある方、どんな方法で貴族手術を受けるかお悩みの方は是非参考にしてみてください。

目次

貴族手術とは

貴族手術の症例
考えられるリスク・副作用
だるさ・熱感・頭痛・痒み・浮腫・発熱などを生じることがあります。
治療部位に熱感・痛み・腫れが増す、あるいは長引く場合は感染が疑われます。

貴族手術は小鼻の付け根である鼻翼基部にボリュームを出すことで顔のバランスを整える整形手術です。鼻翼基部の凹みを改善することにより、小鼻の陥没、ほうれい線の目立ちを解消する効果があります。

「鼻翼基部形成術」とも呼ばれる手術で、貴族手術という呼び方は韓国から伝わり広がったものです。口元がより若々しく、洗練された印象になることからそういった呼び方がされるようになりました。

貴族手術は口の中、もしくは鼻の内側を切開しプロテーゼやヒアルロン酸、脂肪などを挿入します。たいていは他の鼻整形と同時進行で手術をし、顔や鼻の比率を整えます。単独で行うよりも他の手術として並行して行うのがおすすめな手術です。

貴族手術の効果

貴族手術の症例
考えられるリスク・副作用
だるさ・熱感・頭痛・痒み・浮腫・発熱などを生じることがあります。
治療部位に熱感・痛み・腫れが増す、あるいは長引く場合は感染が疑われます。

貴族手術は以下のような効果がある手術です。

  • ほうれい線が目立たなくなる
  • 顔に立体感が出る
  • 口元の突出感を改善する

それぞれについて詳しく解説します。

ほうれい線が目立たなくなる

鼻翼基部の凹みが強いとすぐ近くにあるほうれい線も目立ちやすくなります。ほうれい線は実年齢より老けて見えたり、疲れて見える原因になることも。貴族手術でほうれい線を目立ちにくくさせることで明るく若々しい顔つきに導きます。

ほうれい線を目立たなくするには、糸リフトや切開リフトなどのリフトアップ手術、レーザーや超音波を用いた美容医療がありますが、そういった方法では鼻翼基部の凹みは改善されません。いくつかのほうれい線治療をやってみたけれど、思うような効果が得られなかったという方は鼻翼基部の凹みを改善する貴族手術を検討してみても良いかもしれません。

顔に立体感が出る

鼻翼基部は顔の中心部にあるため、凹みが強いと顔がのっぺりと見えてしまいます。貴族手術で鼻翼基部にボリュームをプラスし、凹みをなくすことで顔に立体感が生まれます。

また、鼻翼基部が凹んでいると小鼻に影ができてしまいます。貴族手術により影を消すことで顔全体を華やかに明るく見せてくれる効果も期待できます。

口元の突出感を改善する

鼻翼基部の凹みを改善することで、口元の突出感が目立たなくなる理由は、顔全体のバランスが整うことにより、顔の各パーツの相対的な位置関係が変わるためです。

鼻翼基部が凹んでいると、顔の横断面において鼻の位置が後退して見えるため、相対的に口元が前に突出して見えることがあります。このような状況は、顔全体のプロポーションが不自然に見えることが原因で、口元の突出感が目立ってしまいます。

貴族手術によって凹みが改善されると、鼻の位置が正常な状態に戻り、顔全体のバランスが整います。これにより、口元の突出感が目立たなくなる効果が期待できます。顔の各パーツが自然なバランスで整った状態になることで、口元の突出感が緩和され、全体的に美しい顔立ちになります。

▶▶貴族手術(鼻翼基部プロテーゼ)

 貴族手術で使用する組織の種類

貴族手術をしている様子

貴族手術は鼻翼基部にボリュームを出す手術ですが、挿入するものは自家組織と人工真皮などの自家組織以外の2つに分けることができます。それぞれの具体的な種類と特徴についてご紹介します。

自家組織

自家組織とは、軟骨や脂肪など自身の組織のことです。貴族手術では以下の3つが用いられます。

  • 脂肪
  • 耳介軟骨
  • 肋軟骨

脂肪注入

脂肪は主に太ももや腹部などから採取され、遠心分離などの処理を経て注入します。自身の脂肪を使用するため、生体適合性が高く、アレルギーなどのリスクが低いというメリットがあります。ただ、その一方で鼻翼基部は皮膚の圧力が強く、さらには表情筋が集まっており、よく動かす部位であるため脂肪がなかなか定着しないというデメリットも同時にあります。

耳介軟骨

自身の耳の軟骨を採取し、鼻翼基部に移植することで凹みや形状を改善する方法です。耳介軟骨は耳の裏から採取し、切開の傷が目立ちにくいこと、負担が少ないことが大きな魅力です。

ただ、耳介軟骨は採取できる量が少ないので、場合によっては量が足りないことも。鼻翼基部の凹みが強い方、ボリュームをしっかり出したい方には耳介軟骨は使えない、向いてないことがあります。

肋軟骨

肋軟骨は胸を切開する必要があるため、あまりメジャーではない手術方法です。肋軟骨は採取できる量が多いのが特徴ですが、やや硬いのが難点です。

硬い軟骨を挿入すると表情に違和感が出ることも。不自然な仕上がりになる可能性があります。

肋軟骨を利用する鼻中隔延長術と貴族手術を並行して行うときなど、同時手術の場合に稀に肋軟骨を使用します。

自家組織以外

自家組織以外では以下の3つを貴族手術ではよく利用します。

  • プロテーゼ
  • 人工真皮
  • ヒアルロン酸

こちらもそれぞれの特徴についてご紹介します。

プロテーゼ

貴族手術で使用するプロテーゼ

シリコンやゴアテックスなどのプロテーゼが使用され、適切な形状・サイズにカスタマイズされます。手術が比較的簡単で、術後の回復も早いというメリットです。また、プロテーゼは体内に吸収されることはないので、半永久的に効果が持続するのが魅力です。プロテーゼを除去することで元の状態に戻すことができるのも特徴です。一方で、拒絶反応や感染のリスクがあることや、プロテーゼが動いたり変形する可能性があることがデメリットとされています。

人工真皮

人工真皮の製品

人工真皮とはコラーゲンをシリコンで包んだ医療素材です。人工真皮は1ヶ月ほどで自家組織に置き換わるため、人工物の挿入に抵抗がある方にもおすすめな手術方法です。また、ステロイドを注入することで人工真皮はなくなるので、元の状態に戻すのも簡単です。

自然な仕上がりが魅力ですが、鼻翼基部の凹みが強い場合は物足りなさを感じることも。しっかり変化が欲しい方であればプロテーゼの挿入も選択肢の一つです。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は注射のみで完結する手術方法です。切開に抵抗感がある方や、体への負担が心配な方におすすめな方法となります。

鼻翼基部の凹みをしっかり改善するには硬い質感のヒアルロン酸・ボリューマを使用します。ただ、硬いヒアルロン酸は血管塞栓のリスクがあるのがデメリットです。血管塞栓のリスクを減らすなら、自然な仕上がりになる柔らかいヒアルロン酸・ボリフトの使用がおすすめです。

▶▶貴族手術(鼻翼基部プロテーゼ)

貴族手術で自家組織を使うメリット・デメリット

貴族手術を説明する看護師

貴族手術の手術についてお伝えしましたが、脂肪や耳介軟骨、肋軟骨といった自家組織を用いるメリット、そしてデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

メリット

自家組織を用いるメリットは主に以下の3つです。

  • 生体適合性が高い
  • 自然な仕上がり
  • 長期的な安定性

それぞれについて詳しく解説します。

生体適合性が高い

自分の体から採取された脂肪や軟骨は、他の人工素材と比較して、自分の体に適応しやすく、拒絶反応やアレルギーのリスクが低くなります。このため、術後の合併症が少なく、安全性が高いといえます。また、自家組織を用いることで、移植された部位が自然に馴染み、他の部位と一体化しやすくなります。

自然な仕上がり

自家組織を用いた貴族手術のもう一つのメリットは、自然な仕上がりが期待できることです。自分の体から採取した脂肪や軟骨は、他の部位との一体感が得られやすく、質感や形状が自然に整います。人工素材に比べて、組織との適合性が高く、違和感が少ないため、より美しい鼻の形状が実現できます。

長期的な安定性

自分の体から採取された脂肪や軟骨は、他の人工素材よりも経時的な変化が少なく、長期的に安定した形状を維持しやすいです。これにより、術後の修正手術や再手術のリスクが低くなり、手術結果が長く維持される可能性が高まります。また、自家組織は自然な変化に適応するため、年齢とともに変わる顔のバランスにも調和しやすくなります。

デメリット

自家組織を用いるデメリットは主に以下の3つです。

  • 二つの部位で手術が必要
  • 回復に時間がかかる
  • 組織の吸収や変化

それぞれについて詳しく解説します。

二つの部位で手術が必要

脂肪注入や軟骨移植の際には、まず自分の体から脂肪や軟骨を採取する必要があります。その後、鼻翼基部に移植を行います。このため、手術の侵襲が大きくなり、術後の痛みや腫れが強くなることがあります。また、手術時間が長くなることで、全身麻酔のリスクが高まることも懸念されます。二つの部位で手術を行うため、術後のケアや経過観察も複雑になり、回復に時間がかかる場合があります。

回復に時間がかかる

上記でも述べた通り、自家組織を用いると、二つの部位で手術が必要となります。そのため、それぞれの部位の回復に時間がかかる場合があります。特に、肋軟骨を使用した場合は、肋骨から軟骨を採取する過程が痛みや腫れを伴うことが多く、回復期間が長くなることが一般的です。また、脂肪注入の場合は、脂肪の吸収や定着に時間がかかることがあり、最終的な仕上がりまでに数ヶ月を要することがあります。

組織の吸収や変化

脂肪注入の場合、移植された脂肪が完全に定着しないことがあり、一部が吸収されることで形状が変わることがあります。また、軟骨移植においても、時には軟骨の変形や吸収が起こることがあり、手術後の結果が予想通りにならないことがあります。これらの変化は、個人差や手術技術にも左右されるため、予測が難しい場合があります。組織の吸収や変化が生じると、修正手術が必要になることもあるため、手術を受ける際は、十分な情報収集とリスクの理解が重要です。

貴族手術ならeクリニックへ

イークリニックの入口

貴族手術で迷ったらeクリニックにお越しください。貴族手術の先進国である韓国にも院長自ら足を運び手術の手技の情報交換を行っています。
当院の貴族手術では主にプロテーゼ、軟骨、人工真皮が適応となります。
中でも人工真皮は自然な仕上がりにすることが可能です。人工真皮は皮膚に傷を作らず口の中から挿入しています。
人工真皮は鼻翼基部に挿入後、1〜3ヶ月して自家組織に置き換わ、その間に2〜3割吸収されますが、大部分は残り効果は持続します。手術後に除去する事も可能です。
人工真皮は保健医療でも使用され、国内でも認可が降りている素材で、安全性の高さでも知られています。

eクリニックは金沢本院をはじめ、全国展開しています。ご予約はお近くのeクリニックまで。

このコラムに関連する手術&料金

▶▶貴族手術(鼻翼基部プロテーゼ)


このページの監修医師

医師

円戸 望

経歴

・富山大学医学部医学科卒
・高岡市民病院(形成外科・麻酔科・皮膚科)
・Fort Wayne Parkview 病院
・厚生連高岡病院
・金沢医科大学付属病院
・湘南美容クリニック新宿本院
・湘南美容クリニック新宿南口院
・湘南美容クリニック新潟院 院長就任
・湘南美容クリニック金沢院 院長就任
・2020年eクリニック金沢院開院
・大手美容クリニック修正手術技術指導医
・2021年eスキンクリニック開院
・2022年富山院開院
・2023年まぶたのクリニック開院(保険診療)
・2023年大阪院、東京院、名古屋院、岡山院、
     福岡院、那覇院、横浜みなとみらい院開院

医師

山崎 俊

経歴

2004年 金沢大学医学部 卒業
2004年 慶應義塾大学 形成外科 助手
2004年 琉球大学医学部形成外科 医局長
2004年 東邦大学医療センター形成外科 医局長

資格

日本形成外科学会外科専門医
再建・マイクロサージャリー分野指導医

所属学会

日本形成外科学会

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