鼻中隔延長は、鼻中隔部分に軟骨を移植して鼻中隔に長さを出す手術です。また、軟骨移植をすることから、軟骨が組織に馴染むまでには時間がかかります。つまり、鼻整形の中でも、鼻柱か延長ではダウンタイムが長くなる可能性があるということです。
こちらのコラムでは、溶ける糸を挿入する方法と手術による方法のそれぞれのダウンタイムや、ダウンタイム期間中の過ごし方についてご紹介しています。
▶▶鼻中隔延長手術
鼻中隔延長の種類とダウンタイムについて
鼻中隔延長には、切らずに行う簡易的な種類と、手術で内部の組織に手を加える方法に分類されており、それぞれにダウンタイムには差が生じます。
それではまず、2種類の鼻中隔延長の特徴やダウンタイムについてご紹介しましょう。
溶ける糸を挿入する鼻中隔延長
糸を挿入する鼻中隔延長とは、医療用の特殊な溶ける糸を人中部分から鼻中隔部分にまで通して、スッキリと整った鼻を目指せる施術です。
糸を挿入する鼻中隔延長の最大のメリットは、メスを使用せず注射1本で施術が完了するという点にあり、体が負うダメージも極めて少ないという特徴があります。
その分ダウンタイムも短く、注射針の跡や内出血、軽い腫れなどは見られるものの、これらはおよそ3日後には目立たない状態に落ち着きます。
また、人によっては軽い痛みが出ることもありますが、痛みについても3日を目安として和らぎます。
さらに、溶ける糸を使用することから体内に異物を残す心配がないという点も、糸を挿入する鼻中隔延長のメリットだといえるでしょう。
しかしその反面、溶ける糸を使用するという施術の性質上、効果の持続期間は約1年間程度となっていますので、半永久的な効果をお望みの方には不向きな可能性があります。
糸を挿入する鼻中隔延長は、半永久的な効果をお望みというよりかは、ヒアルロン酸では満足できなかった、手術は受けたくない、傷跡を残したくないという方におすすめできる施術だといえるでしょう。
手術による鼻中隔延長
手術による鼻中隔延長とは、鼻の穴の内部または外部にある鼻柱を切開して、鼻中隔部分に軟骨移植をする手術です。
この手術では、お客様ご自身の鼻中隔軟骨もしくは採取した耳介軟骨を移植して、鼻中隔部部分にしっかりと固定します。
そしてそれにより、鼻を高くしたり鼻先の向きを変えたりできるということです。
手術による鼻中隔延長には、いわゆる”ブタ鼻”の改善や、短い鼻の改善、鼻の穴が正面から見える状態の改善など、あらゆる悩みに対応できるというメリットがあります。
しかし、手術で鼻の内部の組織に手を加えるため、糸を挿入する鼻中隔延長よりもダウンタイムが長く、完成形に落ち着くまでに長期間を要するというデメリットもあるのです。
術後の経過やダウンタイム期間中の過ごし方については、以下で詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
手術による鼻中隔延長ではしっかりとした鼻中隔を形成できますので、効果の持続期間が長い手術をご希望の方におすすめです。
また、鼻の内部の組織を再編成できる手術でもありますので、鼻の悩みを根本的に改善したい方にもお勧めの手術だといえるでしょう。
ただし、一度手術を受けると修正が難しくなる場合がありますので、この点についてはカウンセリング時にしっかりと確認しておくことをおすすめします。
手術による鼻中隔延長のダウンタイムは長い?経過と過ごし方をご紹介
糸を挿入する鼻中隔延長では、目立った腫れや内出血が見られたとしても、その状態は約3日間で改善されます。
一方の手術による鼻中隔延長では、内部の組織が受けるダメージが大きいため、ダウンタイムが長いという特徴があります。
また、ダウンタイム期間中には、日常生活の中で注意しなければならない点がいくつもあります。
それでは、手術による鼻中隔延長における術後の経過と、ダウンタイム期間中の過ごし方についてご紹介していきましょう。
当院はできるだけダウンタイムが短くなるように丁寧に鼻中隔延長の手術を行っています。
手術による鼻中隔延長・術後の経過について
手術当日から48時間以内では、鼻の内部から出血が見られることがあり、強い痛み、腫れ、内出血が見られます。
痛みについては、術後に処方される痛み止めの服用で緩和されますが、それでもしばらくの間は鈍痛が続く可能性があります。
しかし、痛みよりも辛いのが腫れや内出血で、場合によってはこれらの症状が長期化する可能性もあるのです。
腫れが続くのはいつまで?
手術直後から1週間目までは、かなり強い腫れが見られることがあり、「この状態から本当に回復できるの?」と、心配になることがあるかもしれません。
しかし、腫れは体が持つ本来の免疫機能の発動によって現れる症状で、患部の回復を早める際に現れる現象です。
つまり、腫れは正常な反応として捉えることができ、腫れが見られるということは、その時点から患部が回復に向かっていることを示しているのです。
このような腫れは2週間程度かけて少しずつ回復に向かいますが、2週間というのはあくまでも目安であって、人によっては2週間以上続く可能性もあります。
なお、術後には患部から出血が見られ、綿球を詰めての対応となります。
綿球を詰めて過ごす日数については個人差がありますが、術後3日後の来院までは、綿球が詰まった状態で過ごすと考えておいてください。
内出血は変化しながら薄くなっていく
内出血は、注射針の刺激や切開刺激などによって毛細血管がダメージを受けることで起こります。
また、内出血は腫れよりも長引く傾向が強く、術後しばらくは紫色や赤紫色をしていますが、日数の経過とともに黄色っぽく変化し、やがて消えていきます。
また、患部は鼻ですが、鼻中隔延長では鼻の周囲も刺激を受けるため、頬や目の周りにも内出血が見られることがあります。
こうして現れた内出血は、術後2週間前後で薄くなりますが、やはり個人差があるため、人によっては2週間以上続くことがあります。
傷跡が目立たなくなるのはいつ頃から?
クローズ法の手術では、鼻の内側に傷ができるため、表面から傷が見えることはありません。
また、オープン法では鼻柱を切開するため、抜糸後もしばらくは傷跡が残ります。
なお、切開した部分は3カ月~6カ月程度の間硬くなりますが、傷の硬さはその後数か月をかけて少しずつ改善されていきます。
また、鼻柱の傷跡は完全には消えませんが、術後数カ月が経過すれば、ほぼ目立たない状態に落ち着きます。
この状態に落ち着けば、ほぼ完成形と考えて良いでしょう。
耳の回復について
耳介軟骨を採取する場合では、耳のダウンタイムも頭に入れて手術を受けなければなりません。
軟骨を採取する際、当然のことながら耳には傷ができますが、この傷は約3週間かけて目立たない状態にまで回復します。
なお、術後には鼻と耳ともにテープ固定で保護しますが、このテープ固定は医師の指示があるまで外さないよう注意してください。
自己判断で外してしまうと、傷口が広がってしまうリスクが高まるだけでなく、ダウンタイムが長引いたり仕上がりに悪影響が及んだりするリスクも高まります。
ダウンタイム期間中の過ごし方
鼻中隔延長はダウンタイムがやや長い手術で、ダウンタイム期間中には生活の中で注意しなければならないことがあります。
それでは、鼻中隔延長のダウンタイム期間で、特に注意が必要な行動についてご紹介します。
洗顔・メイク
1週間目まではテープ固定で患部を保護しますので、この間は洗顔・メイクともに行えません。
また、固定が外れれば洗顔・メイクともに行ってかまいませんが、患部はまだ不安定な状態ですので、強く押さえつけるなどの刺激を与えないように注意しましょう。
また、術後1週間では、目立った腫れや内出血が見られますので、鼻を保護するという意味でも、マスクを着用して過ごすことが望ましいです。
シャワー・入浴・シャンプー
シャワーは術後3日目から可能になりますが、その際にはややぬるいと感じるお湯で5分以内を目安として済ませましょう。
また、入浴は術後1か月間程度控えてください。
シャワーや入浴は血行促進作用があるため、熱いお湯を使用したり、長時間お湯で体を温めたりしてしますと、痛み、腫れ、内出血が悪化する可能性があります。
つまり、ダウンタイムが長引く原因になるということですので、術後1カ月が経過するまでは、シャワーや入浴で体を温めないよう注意しましょう。
シャンプーに関しては、術後3日目には美容院でのシャンプーやドライシャンプーが可能になり、テープ固定が外れてから24時間が経過すれば、ご自身によるシャンプーが可能になります。
飲酒・運動
飲酒や運動にも血行促進作用があるため、術後1カ月間は控えましょう。
アルコール成分には、傷口に炎症を起こさせたり内出血を悪化させたりする作用があるため、腫れや内出血が治まっていない間は飲酒をしないように注意してください。
また、腫れや内出血が治まれば飲酒してもかまいませんが、患部の組織はまた完全に冷静されていないため、飲酒によるふらつきなどが患部をぶつけてしまわないように注意してください。
運動に関しては、腫れや内出血が治まれば軽く体を動かす程度であれば行えますが、ジョギングやランニング、ゴルフやテニスなど、汗をかくレベルの運動は術後1カ月間程度控えたほうが良いでしょう。
なお、運動中にも鼻をぶつけるなど、鼻に刺激が加わらないように注意する必要があります。
ただし、運動をしたことで腫れや内出血がぶり返すなどした場合では、運動を中止してしばらく様子を見ましょう。
メガネの使用について
術後のテープ固定期間中には、メガネを使用できません。
また、術後1週間が経過すれば使用可となりますが、その際にはメガネで鼻を押さえつけないように注意する必要があります。
ただし、術後1週間目では組織が安定してたいませんので、できれば3週間程度は使用しない方が良いでしょう。
心配な方は、医師の指示に従ってメガネの使用を再開することをおすすめします。
eクリニック式「鼻中隔延長術」の症例写真
鼻中隔延長ならeクリニック金沢
今回は、鼻中隔延長のダウンタイムについて詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
当院には、鼻中隔延長を得意とする医師が在籍しております。他院の修正手術にも対応できる技術を持って、理想的なバランスの美鼻をご提案いたします。当院はできるだけダウンタイムが短くなるように丁寧に手術を行っています。鼻中隔が気になっている方は、ぜひ一度eクリニックの無料カウンセリングを受けてみてください。
eクリニックは金沢本院をはじめ、全国展開しています。ご予約はお近くのeクリニックまで。
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このページの監修医師
医師
円戸 望
経歴
・富山大学医学部医学科卒
・高岡市民病院(形成外科・麻酔科・皮膚科)
・Fort Wayne Parkview 病院
・厚生連高岡病院
・金沢医科大学付属病院
・湘南美容クリニック新宿本院
・湘南美容クリニック新宿南口院
・湘南美容クリニック新潟院 院長就任
・湘南美容クリニック金沢院 院長就任
・2020年eクリニック金沢院開院
・大手美容クリニック修正手術技術指導医
・2021年eスキンクリニック開院
・2022年富山院開院
・2023年まぶたのクリニック開院(保険診療)
・2023年大阪院、東京院、名古屋院、岡山院、
福岡院、那覇院、横浜みなとみらい院開院
医師(eクリニック統括技術指導医)
飯田 秀夫
経歴
・1992年 東京医科歯科大学医学部卒業
以降、同大学医学部付属病院、
国立がんセンターなどで頭頸部外科、
形成外科、美容外科を研鑽
・2007年 東京医科歯科大学臨床教授
・2009年 リッツ美容外科東京院
・2013年 リッツ美容外科東京院院長
・2014年 湘南美容クリニック
・2018年 湘南美容クリニック統括技術指導医/
辻堂アカデミア院院長
・2023年 eクリニック 横浜みなとみらい院
プロフィール
のべ300名以上の美容外科医の技術指導を行う。著書の「顔の美容外科手術書」(日本医事新報社)は美容手術の入門書として若手美容外科医の教科書となっている。
資格
日本形成外科学会専門医
医学博士(東京医科歯科大学)
所属学会
日本美容外科学会(JSAPS)
国際美容外科学会(ISAPS)
医師
山崎 俊
経歴
2004年 金沢大学医学部 卒業
2004年 慶應義塾大学 形成外科 助手
2004年 琉球大学医学部形成外科 医局長
2004年 東邦大学医療センター形成外科 医局長
資格
日本形成外科学会外科専門医
再建・マイクロサージャリー分野指導医
所属学会
日本形成外科学会