経結膜脱脂で目元はどう変わるのか?涙袋はどうなる?

考えられるリスク・副作用
だるさ・熱感・頭痛・痒み・浮腫・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています。

目元の若返り効果を期待できる美容整形には複数の種類があり、その中には皮膚を切開し行われる種類や、皮膚を切開せずに行われる種類があります。今回ご紹介する経結膜脱脂は後者に分類される美容整形ですが、目の下の組織に手を加えることから、「涙袋がどうなるのか不安」という声をちらほら耳にします。しかし、経結膜脱脂が涙袋に悪影響を及ぼす心配はありません。こちらのコラムでは、経結膜脱脂後の目元の変化や、経結膜脱脂が涙袋に与える影響についてご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

▶▶目の下のたるみ取り

目次

間違いやすい涙袋と目袋。違いは何?

涙袋と目袋の図解

経結膜脱脂では、目の下のふくらみを形成している眼窩脂肪を取り除き、目の下をフラットな状態に整えることができます。
また、眼窩脂肪は目袋と呼ばれることもあり、目のすぐ下にある涙袋と混同されることがありますが、これらは同じものではなく、構成している組織にも違いがあります。
それではまず、涙袋と目袋の違いをご紹介しましょう。

涙袋は「眼輪筋」

眼輪筋の図解

涙袋とは、下まつ毛生え際のすぐ下にあるふくらみで、目の形に沿うようにして存在しています。
また、涙袋の組織は眼輪筋で、この筋肉が発達している方ほど涙袋が目立つという特徴がありますが、眼輪筋という特徴から、目の下全体にふくらみが広がるようなことはありません。
むしろ、涙袋があることで目が大きく見えるなどの効果を期待できるのです。
このように、眼輪筋によって構成されている涙袋は、あって困るものではないということがわかります。
なお、涙袋の有無や大小については、普段から眼輪筋をどれほど動かすかによって差が生じ、眼輪筋をよく動かす方ほど涙袋ができやすく、発達しやすいという特徴があります。

目袋は「眼窩脂肪」

眼窩脂肪の図解

目袋も目の下にあるふくらみですが、目袋の構成組織は眼窩脂肪という脂肪、涙袋のように目形に沿って存在するものではなく、目の下全体にふくらみが広がるという特徴があります。
また、涙袋があると目全体が大きく見えたり華やかな印象が生まれたりすることがありますが、目袋にはこれらの効果は期待できません。
それどころか、目袋があるだけで、不健康そうな印象に見えてしまったり、実年齢よりも年上に見られてしまったりする原因になる、厄介な存在なのです。
つまり、涙袋とは正反対の存在で、あっては困るのが目袋だということですね。
そして、経結膜脱脂で眼窩脂肪を取り除くことが、このような不名誉な印象の払拭に役立つのです。

経結膜脱脂の効果と涙袋への影響

経結膜脱脂は、表面からではなく、まぶたの裏側・結膜部分をわずかに切開し、切開部分から眼窩脂肪を取り出す美容形成です。
つまり、経結膜脱脂は表面に傷跡を残すことなく受けられる美容整形だということです。
また、経結膜脱脂ではすべての眼窩脂肪を取り除かず、適量の眼窩脂肪を残しておくことも可能です。
それでは、経結膜脱脂に期待できる効果と、手術が涙袋に与える影響についてご紹介しましょう。

経結膜脱脂に期待できる効果

経結膜脱脂で眼窩脂肪を出しているところ

経結膜脱脂で余分な眼窩脂肪を取り除くことで、以下の効果を得られます。

目の下をフラットに整えられる

経結膜脱脂で適量の眼窩脂肪を取り除くと、眼窩脂肪によって形成されていたふくらみがなくなりますので、目の下をフラットに整えることができます。
眼窩脂肪は眼球を取り巻き、外部から眼球を守る役割を持っています。
しかし、年齢とともに眼球を支えている筋肉の働きが弱ると、眼球は下垂し、眼球の圧迫を受けた眼窩脂肪は前方に押し出される形になります。
そして、この状態が目の下のふくらみを形成することになるわけですが、経結膜脱脂で眼窩脂肪を取り除いてしまえば、目立つふくらみを取り除くことができ、フラットな目の下が実現します。

軽度の黒クマ・赤クマを改善

年齢とともに目立ってくることがある黒クマの正体は、眼窩脂肪が形成したふくらみの影です。
つまり、経結膜脱脂で眼窩脂肪を取り除いてしまえば影がなくなり、それに伴い黒クマも自動的に解消されるということです。
そしてもうひとつ、年齢とともに目立ってくることがあるのが赤クマで、このクマは眼窩脂肪による圧迫を受けた眼輪筋が表面から透けて見えている状態です。
ということは、赤クマに関しても経結膜脱脂で眼窩脂肪を取り除いてしまえば、解消できるということになります。
ただし、ここで注意していただきたいのは、経結膜脱脂で改善を目指せるのは、あくまでも軽度の黒クマや赤クマだということです。
というのは、眼窩脂肪のふくらみだけでなく、皮膚のたるみの悪化で起こっている黒熊や赤クマの場合では、経結膜脱脂のみでの対応が難しい可能性があるからです。
この場合では、経結膜脱脂+皮膚切除での対応になる可能性が高いでしょう。

若見え効果

経結膜脱脂で眼窩脂肪による目の下のふくらみがなくなると、目元が引き締まった印象になります。
また、黒クマや赤クマによって目立っていた皮膚のたるみも目立たなくなりますので、若見え効果が生まれます。
つまり、エイジングケア効果も期待できるということです。

気になる涙袋への影響は?

経結膜脱脂で眼窩脂肪の量が減るということは、目の下のふくらみが消えて眼窩脂肪があった場所がフラットになるということです。
しかし、眼輪筋はそのまま残りますので、経結膜脱脂で涙袋がなくなるようなことはありません。
反対に、眼窩脂肪がなくなることで眼輪筋がしっかりと浮き出るようになるため、経結膜脱脂を受ける前よりも、涙袋がクッキリと出やすくなるのです。
たとえば、本当は眼輪筋が発達していて涙袋があるのに眼窩脂肪が厚くなっていると、涙袋が眼窩脂肪に埋もれて目立たない状態になってしまうことがあります。
そのような状態で経結膜脱脂を受ければ、眼窩脂肪で埋もれていた涙袋が出現し、目元全体の印象が変わる可能性があるのです。
つまり、クッキリとした涙袋を出したい方にもおすすめできるのが、経結膜脱脂だということです。

なお、経結膜脱脂後に出現する涙袋の大きさについては、眼輪筋がどの程度発達しているのかによって決まります。
つまり、眼輪筋が発達していない方の場合では、経結膜脱脂で眼窩脂肪を取り除いたとしても、涙袋が出現しない可能性もあるということです。
この場合では、もともとの眼輪筋の発達状況が影響しているため、経結膜脱脂の影響で涙袋が消失したわけではありません。
経結膜脱脂では眼輪筋を切除することはありませんので、経結膜脱脂後に涙袋が出現しなかった場合では、眼輪筋が発達していないことが原因という認識を持つ必要があります。

経結膜脱脂後に涙袋が欲しい!そんなときには?

経結膜脱脂後に涙袋が欲しい時の対処法を案内している看護師

経結膜脱脂を受けたら涙袋ができるかも…という期待を胸に経結膜脱脂を受けて涙袋が出現しなかったら、残念な気持ちになってしまうかもしれません。
しかし、そのようなときでも涙袋を形成する方法はあります。
それでは、涙袋を形成する3種類の方法をご紹介していきましょう。

眼輪筋エクササイズを実践する

眼輪筋は筋肉ですので、他の筋肉と同様に、鍛えればその分発達します。
つまり、眼輪筋エクササイズで眼輪筋を鍛えることが、涙袋形成に役立つということです。
眼輪筋エクササイズは、涙袋の形成だけでなくたるみ予防にも役立ちますので、エイジングケアを意識したい方にも選択肢の一つの方法です。
ただし、眼輪筋は簡単に発達するものではないため、涙袋形成目的でエクササイズを開始したのなら、数か月、数年単位で継続する覚悟が必要でしょう。効果には個人差があります。

ヒアルロン酸注入を受ける

目の下のヒアルロン酸の図解

自然な方法で涙袋を形成したいとお考えなら、眼輪筋エクササイズがおすすめです。
しかし、この方法では効果を実感できるまでに長期間を要する上に、はっきりとした効果を得られる保証がないというデメリットがあるのです。
そのようなときに施術を検討していただきたいのは、ヒアルロン酸注入による涙袋形成です。
ヒアルロン酸注入は注射1本で施術を受けることができ、その場で涙袋形成の効果を確認できます。
また、注入量は調節できますので、施術中に確認しながら注入量を調節できるというメリットもあります。
ただし、ヒアルロン酸注入には長期的な効果を期待できませんので、効果が消失した時点で再度の施術が必要になります。

目の下の脂肪取り(脱脂)とヒアルロン酸注入の3日後と1週間後の症例
考えられるリスク・副作用
だるさ・熱感・頭痛・痒み・浮腫・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています。

なお、ヒアルロン酸注入の効果の持続期間については個人差がありますが、短ければ3カ月程度、長くても1年程度と考えておく必要があるでしょう。
しかし、効果の持続期間が短いということは、万が一デザインが気に入らなかったとしても、時間が過ぎれば元の状態に戻せるということでもあります。
この点についての考え方は人それぞれですが、ヒアルロン酸注入による涙袋形成をお考えなら、メリット・デメリットを理解した上で検討すると良いでしょう。

この症例は経結膜脱脂とヒアルロン酸注入を行った3日後と1週間後の症例です。

脂肪注入を受ける

目の下の脂肪注入の図解

脂肪注入とは、お客様から採取した注入をナノ化し、そこから取り出した幹細胞を涙袋部分に注入する方法です。
この方法はナノリッチと呼ばれ、これまで一般的とされてきたコンデンスリッチよりも定着率が高いという特徴があります。
また、ご自身から採取した脂肪を注入するため、異物反応が起こりにくいというメリットもあります。
ナノリッチによる涙袋形成では、注入した脂肪がすべて定着するわけではありませんが、安全性という点ではおすすめできる方法だといえるでしょう。
なお、注入した脂肪の定着率については個人差がありますが、およそ50~60%の脂肪が定着すると考えておけば良いでしょう。

そして注意しなければならないことは、脂肪注入で涙袋を形成する際には、事前に脂肪を採取する必要があるため、脂肪吸引を受けなければならないということです。
涙袋形成用として採取する脂肪は少量ですが、たとえ少量の採取であっても、脂肪吸引をするからには、体はダメージを受けます。
つまり、ダウンタイムが有るということですので、脂肪注入での涙袋形成をお考えなら、脂肪吸引後のダウンタイムも頭に入れた上で、検討する必要があるでしょう。

円戸統括院長のインスタグラムの目元のバナー

経結膜脱脂ならeクリニックがおすすめ

eクリニック金沢本院の外観

今回は、「経結膜脱脂で目元はどう変わるのか?涙袋はどうなる?」かについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
eクリニックは、ダウンタイムに配慮して経結膜脱脂を行っています。また、ヒアルロン酸注入や脂肪注入と併用して経結膜脱脂を行っています。目の下のクマやたるみが気になる方はぜひ一度カウンセリングにお越しください。

eクリニックは金沢本院をはじめ、全国展開しています。ご予約はお近くのeクリニックまで。

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このページの監修医師

医師

円戸 望

経歴

・富山大学医学部医学科卒
・高岡市民病院(形成外科・麻酔科・皮膚科)
・Fort Wayne Parkview 病院
・厚生連高岡病院
・金沢医科大学付属病院
・湘南美容クリニック新宿本院
・湘南美容クリニック新宿南口院
・湘南美容クリニック新潟院 院長就任
・湘南美容クリニック金沢院 院長就任
・2020年eクリニック金沢院開院
・大手美容クリニック修正手術技術指導医
・2021年eスキンクリニック開院
・2022年富山院開院
・2023年まぶたのクリニック開院(保険診療)
・2023年大阪院、東京院、名古屋院、岡山院、
     福岡院、那覇院、横浜みなとみらい院開院

美容外科医師の飯田秀夫

(eクリニック統括技術指導医)

飯田 秀夫

経歴

・1992年 東京医科歯科大学医学部卒業
 以降、同大学医学部付属病院、
 国立がんセンターなどで頭頸部外科、
 形成外科、美容外科を研鑽
・2007年 東京医科歯科大学臨床教授
・2009年 リッツ美容外科東京院
・2013年 リッツ美容外科東京院院長
・2014年 湘南美容クリニック
・2018年 湘南美容クリニック統括技術指導医/
     辻堂アカデミア院院長
・2023年 eクリニック 横浜みなとみらい院

プロフィール

のべ300名以上の美容外科医の技術指導を行う。著書の「顔の美容外科手術書」(日本医事新報社)は美容手術の入門書として若手美容外科医の教科書となっている。

資格

日本形成外科学会専門医
医学博士(東京医科歯科大学)

所属学会

日本美容外科学会(JSAPS)
国際美容外科学会(ISAPS)

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