皮膚を切開することなくリフトアップできることから、高い人気を誇っている糸リフト。糸リフトにはあらゆる効果を期待できますが、その反面、効果を実感できない方もいるのも事実です。しかし、効果を実感できないからには、どこかに理由が存在しているはずです。こちらのコラムでは、糸リフトに期待できる効果と、効果を実感できないと感じる原因をご紹介しています。
▶▶糸リフト
糸リフトの効果について
糸リフトとは、コグというトゲが付いた糸を皮下に埋め込み、コグを皮下組織に引っかけて引き上げることで、リフトアップ効果を狙える施術です。
また、糸リフトは皮膚を切開せずに受けられる施術ですので、切開を伴うリフトアップ術よりもダウンタイムが短いというメリットもあるのです。
それでは、糸リフトの効果について、もう少し詳しく見ていきましょう。
リフトアップ効果
糸リフトには、フェイスラインや目元、口元のリフトアップ効果を期待できます。
フェイスラインや目元、口元のたるみの多くは、皮膚のたるみや脂肪の下垂によるものですが、糸リフトで内側から組織を持ち上げれば、フェイスラインをはじめとするリフトアップ効果が生まれるのです。
フェイスラインが崩れると、それだけで実年齢より上の年齢に見られてしまうことがありますが、その状態に目元や口元のたるみが加われば、さらに不本意な印象の顔になってしまう可能性があります。
しかし、糸リフトでリフトアップを目指せば、これまでの悩みを改善できるのです。
エイジングケア効果
糸リフトでは、リフトアップ効果はもちろんのこと、目元や口元、ほうれい線の改善効果も期待できます。
これらのシワは年齢とともに目立ってくるという特徴があり、放置しているとどんどん悪化してしまうリスクがあります。
つまり、どこかのタイミングで悪化を防ぐ対策をする必要があるということで、その対策に役立つのが糸リフトだということです。
肌のハリ・ツヤ感アップ効果
糸を皮下に埋め込んでしばらくすると、糸の周囲にはコラーゲンやエラスチンが産生され始めます。
ご存じの通り、コラーゲンには肌のハリ・ツヤを保つ役割、エラスチンにはコラーゲン同士をつなげるジョイントの役割があります。
しかし、これらの成分は年齢とともに産生量が減るため、年齢を重ねるごとに体内量が減ってしまうのです。
そしてその結果、シワやたるみといった現象が起こることになります。
つまり、糸リフトでコラーゲンやエラスチンが産生されれば、肌のハリ・ツヤ感アップ効果を期待できるということです。
糸リフトで効果を実感できない原因とは
糸リフトを受けた方の多くは、施術の効果を実感できています。
しかし、施術を受けた方の中には、効果をあまり実感できなかったと訴える方もいます。
では、それはどのような理由によるものなのでしょうか。
使用する糸の本数が少なかった
糸リフトは、お客様の年齢やたるみ具合、希望する仕上がりイメージをもとに、埋め込む糸の種類や本数を決定します。
一般的には、1回の施術で片側4~6本の糸を埋め込みますが、この本数はあくまでも一般的であり、すべてのお客様に適応されるものではありません。
たとえば、40代や50代では、コラーゲンやエラスチンの産生はほぼストップしていますので、やや多めの糸を使用して、たるみ部分を引き上げなければならないことがあります。
この点については、カウンセリング時に医師から提案がありますので、まずは受けた提案内容での施術を検討してみてください。
頬の脂肪が多すぎる、もしくは少なすぎる
頬の脂肪が多すぎると、糸に付いているコグが脂肪の圧力に負けて、思うような引き上げ効果を得られないことがあります。
この場合、糸の本数を増やすことで対処できそうですが、実は、必要以上に糸の本数を増やしてしまうと、引きつった仕上がりになり、表情も不自然な印象になることがあるのです。
反対に、頬の脂肪が少なすぎる場合では、コグが引っかかる脂肪が少ないため、思うような効果を得られない可能性があります。
もともと頬のたるみが強かった
頬のたるみは、皮膚自体がたるんで目立つことがありますが、頬の脂肪が年齢によって下垂することで起こることもあります。
そして後者の場合では、糸リフトだけでの対応は難しいことがあり、別の施術との併用が必要になることがあるのです。
それではここで、糸リフトとの併用が可能な2種類の施術についてご紹介します。
頬の脂肪吸引
頬全体の皮下脂肪が多く、糸リフトのみでのリフトアップが難しいと医師が判断した場合には、頬の脂肪吸引+糸リフトで対応することがあります。
たとえば、年齢を重ねると代謝が落ちて、急激に体重が増えることがあります。
そしてその際に、頬の多くの皮下脂肪が付いてしまうと、やがて脂肪の重みで頬全体がたるんでくることがあります。
このような状態は糸リフトのみでの対応が難しいため、頬の皮下脂肪を適度に取り除いてからの糸リフトが望ましいのです。
なお、頬の脂肪吸引をすればたるみを改善できそうに思えるかもしれませんが、頬の脂肪吸引後には多少なりとも皮膚がたるむため、糸リフトとの併用が必要です。
バッカルファット除去
バッカルファットとは、皮下脂肪のさらに内側にある脂肪で、脂肪吸引では取り除くことができず、手術で取り除くことができず、切開を伴う手術で取り除くことになります。
バッカルファットは、広く頬に分布している脂肪で、この脂肪が年齢によって下垂してくると、たるみによるブルドッグラインやマリオネットラインで目立つことになるのです。
しかし、バッカルファット除去+糸リフトで対応すれば、年齢とともに目立ってくるブルドッグラインやマリオネットラインの改善を狙えます。
引き上げ度合いが弱かった
糸リフトでは、糸の引き上げが仕上がりに影響を及ぼすことがあります。
そして、引き上げ具合が弱かった場合では、十分なリフトアップ効果を得られないことがあるのです。
引き上げが不十分でリフトアップ効果をあまり実感できないという状態は、医師の技術力不足で起こりやすいと考えられています。
つまり、糸リフトを受けるなら、糸リフトの知識や経験が豊富で、なおかつ高い技術力を持つ医師に任せることが大切だということです。
ダウンタイム期間中の注意事項を守らなかった
糸リフトを受けた直後からしばらくの間は、頬全体に引きつったような感覚が現れることがあります。
また、糸が組織に馴染むまでは口を開きにくいといった不自由さを感じることがあります。
そして、ここで注意していただきたいのは、気になるからといって糸の挿入部分を外部から触ったり、無理に口を開こうとしたりする行為を行わないということです。
これらの行為を不用意に行ってしまうと、糸が外れて効果を実感できなくなるリスクが高まります。
その他、ダウンタイム期間中にはいくつかの注意点がありますので、糸リフトの効果をしっかりと実感するためにも、ダウンタイム期間中の注意事項を守って過ごすことが大切です。
糸リフトの効果を最大限に実感するためにしたいこと
糸リフトの効果を最大限に実感したいのなら、以下の点を意識してみてください。
糸リフトを得意とする医師に施術を依頼すること
糸リフトを受けるなら、糸リフトを得意とする医師を探して施術を受けることが大切です。
今回は、糸リフトで効果を実感できない理由についても触れましたが、その原因の多くは、担当医の知識不足や経験不足、技術力不足にあります。
たとえば、糸リフトの適正判断や埋め込む糸の種類や本数、引き上げ具合、併用が必要な手術や施術の判断は、糸リフトの知識や経験が豊富で、高い技術力を持った医師でないと難しいと考えられます。
糸リフトは決して簡単な施術ではありませんので、糸リフトを受けるなら、糸リフトを得意とする医師を探し出して受けるよう注意しましょう。例えば、お一人お一人に合わせて微妙に挿入方法を変えていますが、この図ように糸の挿入方法を工夫して施術を行っています。
適切な本数の糸を挿入すること
糸リフトは、決して安価に受けられる施術ではありません。
そのため、少しでも費用を抑えたいという思いから、少ない本数での施術を希望される方がいます。
しかし、糸リフトでは、適切な種類の糸を選んで適切な本数を埋め込むことで、満足できる効果を得られるのです。
もちろん、お客様が希望される本数での施術も可能ではありますが、この場合ではあまり効果を実感できない仕上がりになる可能性が否定できません。
そしてそうならないためには、できる限り医師の提案に従って施術を受けることが大切です。
ダウンタイム期間中の過ごし方に注意すること
糸リフトは切開を伴う手術ではありませんが、糸を埋め込む以上、ダウンタイム期間中には腫れや痛み、引きつれ感など、施術前にはなかった症状が出ることがあります。
このような症状が出ると、気になって患部を触ったり押したりしてしまいたくなるかもしれませんが、このような行為は糸が組織に馴染むまでは行ってはいけません。
また、施術直後から体を温めてしまうと、腫れや痛み、引きつれ感が強くなることがありますので、入浴や運動、飲酒についての注意事項も守る必要があります。
ダウンタイム期間中の注意事項については、医師またはスタッフから説明がありますので、説明の内容に従い、できる限り安静に過ごすことを心がけましょう。
別の施術との併用も視野に入れておく
糸リフトは、それだけで効果を得られることがあれば、他の手術や施術と併用することで効果を得られる場合もあります。
たとえば、頬の脂肪が多く、糸リフトだけではリフトアップ効果を得にくいと医師が判断した場合では、脂肪吸引やバッカルファット除去などとの併用を勧められることがあります。
この場合では、併用が必要になる理由について医師から説明がありますので、まずは説明をしっかりと聞いた上で、糸リフト+別の手術や施術で検討を進めると良いでしょう。
糸リフトで効果を実感したいならeクリニック
今回は、糸リフトの効果ついて詳しく解説してきましたが、いかがでしょうか。糸リフトは施術時間やダウンタイムが短くローリスクな小顔整形です。
eクリニックでは、テスリフトをはじめ色々な糸リフトをご用意しております。カウンセリングを通してお客様の輪郭の皮膚の厚さ、たるみの状態や顔のバランスを見極めながら、最適な施術プランをご提案させていただきます。効果が出るように挿入方法も工夫しています。
また、金銭面で施術を諦める方を少しでも減らせるように、高品質な糸リフトをリーズナブルな価格でご提供させていただくよう努めています。糸リフトを検討中の方はぜひ一度当院の無料カウンセリングを受けてみてください。
eクリニックは金沢本院をはじめ、全国展開しています。ご予約はお近くのeクリニックまで。
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このページの監修医師
医師
円戸 望
経歴
・富山大学医学部医学科卒
・高岡市民病院(形成外科・麻酔科・皮膚科)
・Fort Wayne Parkview 病院
・厚生連高岡病院
・金沢医科大学付属病院
・湘南美容クリニック新宿本院
・湘南美容クリニック新宿南口院
・湘南美容クリニック新潟院 院長就任
・湘南美容クリニック金沢院 院長就任
・2020年eクリニック金沢院開院
・大手美容クリニック修正手術技術指導医
・2021年eスキンクリニック開院
・2022年富山院開院
・2023年まぶたのクリニック開院(保険診療)
・2023年大阪院、東京院、名古屋院、岡山院、
福岡院、那覇院、横浜みなとみらい院開院
医師(eクリニック統括技術指導医)
飯田 秀夫
経歴
・1992年 東京医科歯科大学医学部卒業
以降、同大学医学部付属病院、
国立がんセンターなどで頭頸部外科、
形成外科、美容外科を研鑽
・2007年 東京医科歯科大学臨床教授
・2009年 リッツ美容外科東京院
・2013年 リッツ美容外科東京院院長
・2014年 湘南美容クリニック
・2018年 湘南美容クリニック統括技術指導医/
辻堂アカデミア院院長
・2023年 eクリニック 横浜みなとみらい院
プロフィール
のべ300名以上の美容外科医の技術指導を行う。著書の「顔の美容外科手術書」(日本医事新報社)は美容手術の入門書として若手美容外科医の教科書となっている。
資格
日本形成外科学会専門医
医学博士(東京医科歯科大学)
所属学会
日本美容外科学会(JSAPS)
国際美容外科学会(ISAPS)