キュートな唇を実現できる口元整形として大人気のM字リップ形成。M字リップ形成を受けると唇に立体感が生まれますので、顔全体に華やかさが生まれます。しかしその一方で、M字リップ形成では失敗例もあるのです。
こちらのコラムでは、M字リップ形成の失敗例や失敗原因、失敗しないための対策についてご紹介しています。
▶▶M字リップ形成
M字リップ形成では失敗もある?失敗ではない例もご紹介
M字リップ形成には、皮膚を切開しないヒアルロン酸注入による方法と、皮膚を切開したり組織を取り除いたりする切開法があります。
それでは、それぞれのM字リップ形成で起こり得る失敗例から見ていきましょう。
ヒアルロン酸注入での失敗例
ヒアルロン酸注入によるM字リップ形成には、注射1本で受けられる、ダウンタイムが短いといったメリットがあります。
しかし、お手軽に受けられるヒアルロン酸注入でも、失敗する可能性があるのです。
腫れぼったい仕上がりになった
ヒアルロン酸注入後には、数日間腫れたり、内出血が見られたりすることがあります。
しかし、このような状態は長くは続かず、数日〜1週間程度で引き、完成形となります。
ところが、術後数週間が経過しても腫れぼったさが残り、唇が厚いままの状態で落ち着いてしまうことがあるのです。
このようなトラブルは、ヒアルロン酸の注入量が多すぎたことで起こると考えられています。
なお、ヒアルロン酸は時間の経過とともに体内に吸収されるため、放置しておいても問題はありません。
どうしても気になる場合には、ヒアルロン酸溶解注射で改善することが可能です。
唇が青白っぽく変色した
ヒアルロン酸の注入場所が浅いと、唇が青白っぽく変色することがあります。
この状態は、ヒアルロン酸の注入場所が浅かったことで、表面から透けて見える現象(チンダル現象)です。
この状態もまた、時間の経過とともに元の状態に戻ります。
また、ヒアルロン酸の色は透けていても不自然な形状になっていないのであれば、色付きリップや口紅でカバーするという方法がおすすめできるでしょう。
切開法での失敗例
切開法では、上唇の内側部分を切開し、M字型に組織を切除して縫合することで、M字リップを形成する方法です。
切開法には、一度手術を受けると半永久的な効果を期待できるというメリットがありますが、切開法だからこその失敗もあります。
思いどおりのM字リップにならなかった
切開法では、あらかじめ決めておいたデザインに基づいて切開線を決め、慎重に唇の内側をM字に切開します。
しかし、人によっては思い通りのM字リップが形成されず、失敗したと感じる可能性があります。
唇の表面に目立つ傷跡が残ってしまった
切開法では、術後数か月間は傷跡が残りますが、唇の内側を切開するため、表面に目立つ傷跡が残ることはありません。
しかし、ごく稀に表面に傷跡が残り、それによって失敗したと感じることがあります。
切開法で失敗したと感じた場合では、修正手術で改善を目指せる場合がありますが、多くの場合、切開法によるM字リップ形成の修正は困難だと考えられています。
つまり、切開法によるM字リップ形成をお考えなら、失敗しないための対策をしておく必要があるということです。
これって失敗?紛らわしい例をご紹介
上記では、M字リップ形成で失敗したと感じる可能性がある例をご紹介しました。
しかし、M字リップ形成後には、実際には失敗でなくても、失敗したと勘違いしてしまうケースもあります。
腫れや内出血がなかなか引かない
ヒアルロン酸注入でM字リップ形成を受けた場合では、目立つ腫れや内出血はあまり見られませんが、人によっては改善までに1~2週間程度かかる内出血が見られることがあります。
しかし、この状態は失敗ではなく、やがて目立たない状態に落ち着きます。
また、切開法では皮膚を切開するため、抜糸完了後でもしばらく腫れや内出血が続くことがあります。
切開法のダウンタイムはおよそ2週間程度とされてはいますが、この期間は目安となる期間であって、すべての方のダウンタイムが2週間程度で終了するとは限りません。
それは、お客様の年齢や体質、患部が受けたダメージの大きさなどによって、予定よりもダウンタイム期間が長くなることがあるからです。
「ヒアルロン酸注入ではほとんどダウンタイムがない」「切開法ダウンタイムは2週間」というように思い込んでしまうと、思いのほかダウンタイムが長引いて失敗したと感じる可能性があります。
ダウンタイムには個人差があり、場合によっては長引く可能性があるということは、知識として知っておく必要があります。
術後しばらくして傷口が硬くなった
切開法でM字リップ形成を受けると、術後2~3カ月が経過したあたりで、赤みが出たり傷口が盛り上がってきたりすることがあります。
そして、このような状態になると、「M字リップで失敗したかも」「M字リップの後遺症かも」と、心配になるかもしれません。
しかし、赤みや傷口の盛り上がりは、切開法でM字リップを受ければ普通に見られる症状ですので、失敗ではありません。
どうしても気になるのなら、M字リップ形成を受けた美容外科にケア方法を相談してみると良いでしょう。
M字リップ形成の失敗原因
ヒアルロン酸注入でも切開法でも、正しい方法でM字リップ形成が行われたのなら、術後に失敗したと感じる可能性は低いと考えられます。
しかし、M字リップ形成の知識が不足していたり、技術面で問題があったりする医師が手術や施術を担当してしまうと、失敗したと感じる仕上がりになってしまうことがあるのです。
それでは、M字リップ形成で失敗する具体的な原因についてご紹介しましょう。
ただM字リップ形成は医療行為のため、仕上がりには限界があります。医師が適切に処置をしたとしても、お客様のその日の体調や体質により仕上がりが異なってきます。
デザインミス
思い通りの仕上がりにならなかった、あまり変化を感じられなかったという場合では、デザインを決める段階でデザインミスがあった可能性が考えられます。
つまり、ヒアルロン酸注入の場合では注入量が少なすぎた、切開法では切除する組織の範囲が狭かったなどのミスが起こって、思い通りの仕上がりにならなかった可能性があるということです。
反対に、ヒアルロン酸の注入量が多すぎた、切除した組織の範囲が広すぎたという場合では、不自然な仕上がりになる可能性があります。
傷跡が目立つ場所を切開してしまった
傷跡に配慮をせずに切開法でM字リップ形成を行ってしまうと、本来であれば傷跡が目立ちにくい場所を切開するところを、傷跡が目立つ場所を切開してしまうことがあります。
すると、唇の表面に傷跡が残ることになるのです。
そしてこのようなトラブルに見舞われないためには、M字リップ形成前の対策と、術後の注意点を守ることが大切です。
M字リップ形成で失敗しないための対策
M字リップ形成で失敗しないためには、事前の対策と術後の注意点を守ることが大切です。
それでは、具体的な対策方法と注意点についてご紹介します。
M字リップ形成を得意とする医師を見つける
M字リップ形成は繊細な口元整形で、ヒアルロン酸の注入量が少し違っただけで、まったく異なる仕上がりになることがあります。
また、切開法では切開場所や切除する組織の量は慎重に決めなくてはなりません。
つまり、どの方法でM字リップ形成を受けるにしても、M字リップ形成に対する知識や経験が豊富で、なおかつ高い技術力を持った医師を見つけておくことが大切でということです。
M字リップ形成を得意としている医師が在籍している美容外科では、医師の紹介文はもちろんのこと、医師が担当したM字リップ形成の症例写真が掲載されていますので、ぜひ参考にしてください。
納得できるまでカウンセリングを受けること
カウンセリングでは、丁寧なカウンセリングを行う医師か否かをよく観察してください。
そして、丁寧なカウンセリングを行う医師に運よく出会えた場合には、納得できるまでカウンセリングを受けましょう。
その際には、お客様の希望や仕上がりイメージをできるだけ詳しく医師に伝えることが重要です。
それをしておかないと、仕上がりの段階になってあまり変化を感じない、不自然な仕上がりになったなど、トラブルが起こりやすくなります。
医師にご自身の希望を伝えにくい、うまく説明できないなどのときには、美容外科の公式WEBサイトに掲載されている症例写真を例に出すと良いでしょう。
具体的な症例を示されれば、医師としてもお客様が希望しているイメージを掴みやすくなるはずです。
医師の提案に耳を傾けることも大事
M字リップ形成は細かい部分に手を加える口元整形で、お客様が望むデザインでは、顔全体のバランスを崩してしまう可能性が否定できません。
たとえば、極端なM字リップを形成してしまった場合では、可愛いイメージのアヒル口を通り越して、口元整形がバレやすい不自然な仕上がりになる可能性があります。
また、欲張ってヒアルロン酸を注入しすぎると、分厚いタラコ唇になってしまう可能性が高まるでしょう。
綺麗になりたくて受けるM字リップ形成ですので、実際に手術や施術を受ける際には、医師の提案に耳を傾けることを心がけてください。
ダウンタイムの注意点を守ること
M字リップ形成後には、約2週間のダウンタイムがあり、この間には「お風呂で体を温めない」「運動を控える」「飲酒を控える」「喫煙しない」など、注意しなければならない点がいくつかあります。
また、M字リップ形成後には、ダウンタイム期間中に大きな口を開ける、縫合部分を触る、引っ張るなどの行動も控えましょう。
これらの行動は、ダウンタイムを長引かせる原因になるだけでなく、仕上がりに悪影響を及ぼす原因になることもあります。
そうならないためには、ダウンタイム期間中の注意事項を守り、なるべく安静に過ごすことが大切です。
M字リップのダウンタイムの経過の症例
手術直後
この症例は当院で行った、M字リップと人中短縮手術の症例写真です。人中を短くしたいけど唇はぽってりしたくない方向けの組み合わせです。綺麗に縫合しているため、術直後でも大きな腫れなどは目立ちません。
傷跡に配慮して、短いだけでなく3次元的にスッキリ見えるように立体感を出して手術を行っています。また口元だけでなく、鼻の形にこだわって人中短縮手術を行っています。
3週間後
手術から3週間たった状態です。唇が綺麗なM字になっています。
この方の場合、唇が元々ぽってりしている事も気になっていらっしゃったので、唇を薄くするのではなく、抑揚をつける事でぽってり感を改善しました。
eクリニックのM字リップ形成の症例をご紹介
M字リップ形成ならeクリニック
M字リップ形成の取り扱いがある美容外科が多いため、医師選びの段階で迷うことがあるかもしれません。
名医に出会うためにはeクリニックも視野に入れて、クリニック選びを行ってみてください。
eクリニックには、M字リップ形成を得意とする医師が大勢在籍しており、修正手術についても定評がありますので、不安なく手術や施術をお受けいただけます。
気になる方は、まずはカウンセリングを受けてみてください。
eクリニックは金沢本院をはじめ、全国展開しています。ご予約はお近くのeクリニックまで。
このコラムに関連する施術&料金
▶▶M字リップ形成術
このページの監修医師
医師
円戸 望
経歴
・富山大学医学部医学科卒
・高岡市民病院(形成外科・麻酔科・皮膚科)
・Fort Wayne Parkview 病院
・厚生連高岡病院
・金沢医科大学付属病院
・湘南美容クリニック新宿本院
・湘南美容クリニック新宿南口院
・湘南美容クリニック新潟院 院長就任
・湘南美容クリニック金沢院 院長就任
・2020年eクリニック金沢院開院
・大手美容クリニック修正手術技術指導医
・2021年eスキンクリニック開院
・2022年富山院開院
・2023年まぶたのクリニック開院(保険診療)
・2023年大阪院、東京院、名古屋院、岡山院、
福岡院、那覇院、横浜みなとみらい院開院
医師(eクリニック統括技術指導医)
飯田 秀夫
経歴
・1992年 東京医科歯科大学医学部卒業
以降、同大学医学部付属病院、
国立がんセンターなどで頭頸部外科、
形成外科、美容外科を研鑽
・2007年 東京医科歯科大学臨床教授
・2009年 リッツ美容外科東京院
・2013年 リッツ美容外科東京院院長
・2014年 湘南美容クリニック
・2018年 湘南美容クリニック統括技術指導医/
辻堂アカデミア院院長
・2023年 eクリニック 横浜みなとみらい院
プロフィール
のべ300名以上の美容外科医の技術指導を行う。著書の「顔の美容外科手術書」(日本医事新報社)は美容手術の入門書として若手美容外科医の教科書となっている。
資格
日本形成外科学会専門医
医学博士(東京医科歯科大学)
所属学会
日本美容外科学会(JSAPS)
国際美容外科学会(ISAPS)