忘れ鼻、存在感のない鼻とは目立った欠点や特徴がなく、あらゆる美的所見を満遍なく満たした鼻の事です。
具体的には鼻の高さ、長さ、幅が平均的で、鼻の部位になります。
①鼻根
②鼻背正面
③鼻背側面
④鼻尖
⑤鼻柱
⑥鼻唇角
⑦鼻翼
⑧鼻孔
⑨鼻孔縁
⑩鼻腔底
の形が美的な基準を満たしていると忘れ鼻、存在感のない鼻になることができます。
①~③の鼻の上部
④~⑥の鼻の下中央部
⑦~⑩の鼻の下外側部
の三つのパートに分けてeクリニックの鼻の名医の円戸望統括院長が解説します。
①鼻根

鼻根はナジオンの存在、位置、角度が重要です。
ナジオンとは鼻根の最も凹んだ部位のことです。
頭の骨と鼻の骨の接合点でもあります。
この部位が明確に存在していることが鼻がコンパクトに見える条件でもあります。
ナジオンの位置は瞳の中央が平均値で、瞳の上縁だと鼻は長く見え、下縁だと鼻が短く見えます。

鼻の長さをコントロールするのにも重要な要素になります。
忘れ鼻を目指すのであれば瞳の中心から下縁あたりにおさめるのが良いです。
ナジオンの角度は鼻前頭角ともいい、110度~120度前後が理想です。
鼻筋はシリコンプロテーぜや肋軟骨、人工真皮、テスノーズなどのPDO素材で作ることができます。
必要に応じてハンプ切除を行います。
②鼻背正面

正面から見た際にノーズシャドウの光と影ははっきりしている鼻は美しい鼻になります。丁度、この図のように光と影の比率が1対1が理想です。
プロテーゼや軟骨を移植して高さを出せば、正面から見た際の光と影の陰影のバランスを作る事はできます。しかし正面からの美しさと横から見た時に美しさを同時に叶える事は技術的に難しいです。正面からは美しくても、横から見たら鼻背が高くなりすぎてしまっては、人工的に見えてしまい忘れ鼻にはなりません。
そのため、鼻整形のドクターを症例で選ぶなら全方向の写真や動画を出しているドクターを選ぶことをお勧めします。
正面から見た時の鼻の形の分類

鼻の形は大きく分けて「イチゴ型」、「リンゴ型」、「バナナ型」、「洋ナシ型」の4つのタイプに分ける事ができます。
体のバランスでも洋ナシ型が美しいと言われているように、鼻も正面から見た場合、一番美しいタイプは洋ナシ型です。次いで、バナナ型、リンゴ型、イチゴ型の順になります。美容整形で鼻整形を行う場合、術後の仕上がりはお客様の好みもありますが、バナナ型か洋ナシ型が理想です。
イチゴ型から洋梨型にした症例

この症例はイチゴ型から洋ナシ型にした症例です。鼻尖形成と軟骨移植だけ行ったオペを鼻中隔延長を加えて修正しました。
術後はこの動画からもわかるように、正面から見ても光と影のバランスが取れており、横から見ても人工的になっておらず自然な忘れ鼻にすることができました。
リンゴ型から洋ナシ型にした症例

この症例はイチゴ型から洋ナシ型にした症例です。鼻尖形成と軟骨移植で忘れ鼻を作った症例です。技術が必要ですが鼻中隔延長を行わず鼻尖形成のストラット法で対応しました。

正面だけでなく、横から見ても自然な高さになり忘れ鼻の美的所見を満たした鼻になっています。
リンゴ型からバナナ型へ

この症例はリンゴ型からバナナ型にした症例です。鼻尖形成と軟骨移植と鼻中隔延長に加えて、顔全体のバランスを整えるために口角挙上と顎ヒアルロン酸も併せて行いました。
正面からは主訴である鼻の短さ、 鼻の穴の見え方を改善しました。鼻の穴の見え方は約半分になる様に調整しています。
鼻尖の軟骨移植はやや細めにデザインしました。
皮膚が薄い方でしたので軟部組織 (鼻の中から取れる脂肪のようなもの)を多めに移植しています。
横から見た時の鼻筋から鼻先まではストレートか僅かに先端
が上がって見える様に微ラウンド型に形成しました。
画像だとほぼストレートに見えますが、鼻を下に伸ばす事によって面長がになる事が懸念されましたが、鼻柱から鼻唇角に細く軟骨を移植する事で鼻のトップの位置を上に見えるようにし、口角挙上と前方向への顎ヒアルロン酸で顔を短く童顔化して見えるようにできました。
③鼻背側面

横から見た際に、鼻筋から鼻先までのタイプを「直線型」、「ラウンド型」、「半ラウンド型」、「直線型+半ラウンド型」などに分類することができます。
直線型は鼻根から鼻先までの鼻背が直線の鼻です。
ラウンド型は鼻根から鼻先までカーブをしている鼻です。
半ラウンド型はラウンド型より緩いカーブの鼻です。
直線型+半ラウンド型は、鼻の上30%程度がカーブしており、残りの鼻背が直線の鼻です。
この中で、「直線型+半ラウンド」、「半ラウンド型」が存在感が少ない鼻筋になります。一方、「直線型」、「ラウンド型」、さらには鷲鼻などはやや存在感がまします。
この症例は私が行った曲がった鼻先と、沈んだ鼻先の他院修正手術の症例です。
鼻先を高くして半ラウンド型の横顔を作りました。そのため横から見ると存在感が少ない自然な鼻筋になっています。
また、横から見た時の鼻の形は五角形か大きく分けて7つに分類することができます。
五角形のラウンド型の鼻

五角形のラウンド型の鼻の形です。鼻全体的に曲線でできていて鼻背が少しカーブをしており、美しい形状をしています。忘れ鼻の条件を満たす鼻で人気の形です。
五角形の直線型+ラウンド型の鼻

五角形の直線型+ラウンド型の鼻の形です。鼻根から鼻先の下部まで直線で、鼻背の最後の部分から鼻先にかけて少しカーブをしている形の鼻です。忘れ鼻の条件を満たす鼻で人気の形です。
四角形の直線型の鼻

四角形の直線型の鼻です。五角形の方が人気がありますが、この四角形の直線型の鼻も忘れ鼻の条件を満たしており、お客様によってはこのタイプの鼻をご希望になる方もいらっしゃいます。
四角形の逆ラウンド型の鼻

四角形の逆ラウンド型の鼻です。鼻背のカーブの向きがラウンド型と異なります。忘れ鼻の条件を満たしていません。
三角形の鼻

三角形の鼻です。鼻柱が無く、全て直線です。忘れ鼻の条件を満たしていません。
逆四角形の鼻

逆四角形の鼻です。三角形の鼻のタイプとは異なり、鼻柱に角があるため四角形(逆四角形)になっています。忘れ鼻の条件を満たしていません。
逆五角形の鼻

逆五角形の鼻です。鼻背が凸になっており、鼻柱が凹んでいるので、紹介したタイプの中では一番、忘れ鼻から遠い形をしています。
鼻背側面の整形のポイント

鼻背側面は鼻尖形成や鼻骨骨切りでは解消しにくい部位であり、非常に変化を出すことに技術が必要な部位です。
解剖的には外側鼻軟骨がある部位ですが、この軟骨は形状的に加工することが難しく、下手に加工すると空
気の通り道が狭くなり鼻詰まりが生じます。internal valveが細くなると鼻詰まりが生じてしまいます。

できることは
①鼻骨骨切りと鼻中隔延長などを併用して、鼻背と鼻尖を同時に細くして、その中間にある鼻背側面の皮膚を間接的に無理なく細く見せる
②鼻翼溝が深いと鼻背側面の皮膚が膨らんで見えるので鼻翼溝を解消する
③鼻翼側面の内部にあたる外側鼻軟骨を直接加工することは機能面の心配があり難しいので、皮膚を直接薄くする。(皮膚が凹まないよう絶妙な匙加減が必要)
になります。

この部位は手術によってむしろ太くなっている症例が多数です。
理由としては鼻背側面の内部は「外側鼻軟骨」という非常に薄い軟骨と粘膜で覆われており、土台が柔らかい構造となっているからです。土台が柔らかいと内出血によって血が溜まりやすくその血が吸収されずに瘢痕組織と置き換わり皮膚を逆に厚くしてしまい
ます。瘢痕組織は再手術によって除去可能ですが、瘢痕ができない工夫が必要となります。
この症例は、鼻整形を行って瘢痕組織になってしまい、再手術によって除去した症例です。瘢痕を除去すると同時に、鼻中隔軟骨と鼻翼軟骨を再建して過度なアップノーズを改善しました。
瘢痕組織は脂肪と思われる方も多いですが、一度鼻手術をした方で鼻の太さを感じる方の原因で一番多いのはこの瘢痕組織です。出血が多かったり、血が溜まるスペースが残っていたりするとそこが内出血のようになって腫れます。鼻の場合目などと違ってこの腫れが治らずそのまま瘢痕組織として定着してしまう場合があります。初回の手術ではこの瘢痕組織を作らないようにすることが重要です。できてしまった瘢痕組織を除去すれば鼻のボリュームを減らすことができます。鼻の皮膚や軟骨は繊細なので安全かつ十分に瘢痕組織を除去する技術が必要です。
一度鼻中隔延長で感染を起こした鼻は元々の鼻中隔軟骨が溶けてしまっていることがあります。その場合は軟骨(主に肋軟骨)を使用して鼻中隔軟骨を再建します。具体的には何枚かの軟骨L字に組み合わせて再建します。
鼻翼軟骨は上方に縮こまっていることが多いので鼻翼軟骨を伸びるように作り直す必要があります。鼻翼軟骨が伸びてこないといくら丈夫な鼻中隔を作り直してもアップノーズになった鼻は治りません。鼻翼軟骨の癒着を丁寧に剥がし、他の軟骨との靱帯を切断し、場合によっては鼻翼軟骨の粘膜を切断して、伸びる状態を確保して、その際に欠損した粘膜は他の組織の筋膜や軟骨膜で塞ぎ直します。
鼻翼軟骨が破損している場合は鼻が下に伸びてもコンセント鼻のようになってしまっていたり、鼻の丸みがなくってしまうので、耳や肋軟骨を使って自然な形を再現します。
④鼻尖

光が当たる場所と影になる場所がはっきりしている鼻尖は美しい鼻です。鼻翼軟骨によって光が当たる幅の割合が鼻全体の横幅の40~55%が理想です。また、鼻尖の光の当たる範囲が三角形ではなく菱形になっている事が忘れ鼻の条件になります。

正面から見て鼻翼溝が目立たない事も忘れ鼻の条件の一つです。

鼻尖がポリビークではない鼻でsupra tip breakがわずかにあるor ストレートな鼻も忘れ鼻に見えやすい鼻です。
続きは後日解説します。
このページの監修医師

eクリニックグループ統括院長
円戸 望