美容医療の進化は、多くの人々にとって新たな可能性を開く一方で、思わぬ結果に直面することも少なくありません。特に顔の印象を大きく左右する眉下切開は、手術内容とリスクについてよく理解せずに受けると後悔の原因となり得ることもあります。そこで今回は、眉下切開を受けて後悔するケースについて詳しくご紹介していきます。多岐にわたるリスクを具体的に挙げ、これらの問題を未然に防ぐための対策も併せて解説します。眉下切開に興味がある方や手術を検討されている方は是非参考にしてみてください。
眉下切開とは
眉下切開は、眉のすぐ下の皮膚を切開し、余分な脂肪やたるんだ皮膚を除去したあとに縫合する美容整形手術です。目元の若返りや美容効果を目指すことができ、切除した後の縫合によって、眉下から上まぶたにかけて皮膚が引き上げられるため、「眉下リフト」とも呼ばれることもあります。
上まぶたのたるみが解消されることで、よりはっきりとした二重のラインが現れ、目元全体がすっきりとして見えます。皮膚や脂肪によって隠れがちだった黒目がはっきりと露わになるため、目力を増す効果やデカ目に見える効果も期待できます。
眉下切開はこんな方に向いています
眉下切開は特に以下のようなお悩みや希望を持つ方におすすめな美容整形です。
- 自然に目元をすっきりとさせたい方
- 年齢による上まぶたのたるみが気になる方
- 奥二重からはっきりとした二重にしたい方
- 二重幅を広げたい方
- 眉と目の間の距離が長いと感じる方
眉下切開は元々の目の印象を大きく変えることなく、目元をすっきりと整えることが可能で「整形感」の少ない、自然な仕上がりにできるのが大きな魅力です。また、眉毛に沿って切り込みを入れるため、手術痕が目立ちにくく、周囲に気づかれにくいという利点もあります。自分の外見に自信を持ちたい方や、さりげなく美しさを追求する方にとって、眉下切開は非常に効果的な選択肢と言えるでしょう。
眉下切開を後悔するケース
眉下切開を受けたものの、手術を後悔してしまうケースも中にはあります。では、具体的にはどのような後悔が起こりがちなのでしょうか。
眉下切開を受けて後悔する例は以下の通りです。
- 目と眉毛の間隔が狭くなりすぎた
- 傷跡が残った
- ドライアイになりやすくなった
- 左右非対称になった
- 眉毛が細くなった
- 眼瞼下垂が改善されなかった
それぞれのケースについて詳しくみてみましょう。
目と眉毛の間隔が狭くなりすぎた
眉下切開手術は、眉毛と目との距離を適度に短縮し、よりすっきりとした目元を実現することが目的です。しかし、この手術で後悔する一例として、眉と目の間隔が過度に狭くなりすぎるケースがあります。これは手術中に除去する皮膚の量が多すぎた場合に起こり得る問題です。
過剰な皮膚切除は、目と眉の間の距離が不自然に短くなる原因になります。不自然な目元は、日常生活において自信を損ねる要因になる可能性があります。
このような後悔を避けるためには、手術前に医師としっかりとしたコミュニケーションを取り、求める結果について明確に話し合うことが重要です。また、医師の過去の実績や評価を事前に確認し、信頼できる専門医を選ぶことが推奨されます。
傷跡が残った
顔という目立つ部分に施される手術であるため、傷跡が残るというのは大きなストレスになります。
眉下切開手術は、通常、傷口が眉毛によって隠れるように行われます。眉毛が自然にカモフラージュしてくれるため、傷跡が目立ちにくいという大きな利点です。しかし、切開ラインが適切でなく、眉毛からわずかにはみ出した場所に傷がついてしまうと切開口が完全にふさがった後でも傷跡が目立ってしまうことがあります。これは、非常に基本的なミスであり、主に医師の技術不足が原因で起こり得る問題です。
このようなリスクを避けるためには、手術を受ける際には医師の経験、技術、過去の症例を十分に調査することが非常に重要です。信頼できる医師を選ぶことで、手術の精度が高まり、こうしたミスを避けることが可能になります。
当院はこの症例のように傷跡ができないように丁寧に縫合して処置をしています。
ドライアイになりやすくなった
眉下切開手術により目元の印象を改善することは可能ですが、この手術が原因でドライアイになるリスクが高まることがあります。手術によって目の縦幅が広がると、たるみや脂肪で隠されていた眼球がより露出し、その結果、涙の蒸発が促進されることがあります。これがドライアイの発症に繋がることがあり、ひどい場合は目の不快感や視力問題を引き起こす可能性があります。
もし眉下切開手術後にドライアイのような症状を感じた場合は、速やかに手術を行ったクリニックに相談することが重要です。クリニックでは専門の診断を受けることができ、適切な治療法を提案してもらえます。
左右非対称になった
仕上がりが不自然になる原因の一つに左右非対称が挙げられます。人間の顔は生まれつき完全に左右対称ではないため、手術によっても完全な対称を実現するのは非常に難しいことがあります。手術が同じ方法で行われたとしても、結果として左右差が生じることは珍しくありません。このような左右差を最小限に抑えるためには、手術中に医師が患者の目の開き具合や皮膚の張り具合を細かくチェックし、状況に応じて調整を行う必要があります。これには、医師の高い技術と豊富な経験が必要とされます。
眉毛が細くなった
眉下切開手術は、眉毛の縁ギリギリの場所に切開線を設けることで、眉毛自体の損傷を最小限に抑えることが可能です。しかし、切開場所が眉毛の毛根に影響を与える位置に設定されてしまうと、その毛根がダメージを受け、結果的に眉毛が再び生えてこないことがあります。このような状況は、眉毛が思いのほか細くなったり、形が変わったりする可能性があります。
この問題を防ぐためには、手術を行う医師の技術力と眉下切開に関する深い知識が非常に重要です。医師選びの際には、その医師の手術実績を確認すること、特に眉下切開の経験と症例に着目することが求められます。
眼瞼下垂が改善されなかった
眉下切開手術は、一部のまぶたの問題に対しては非常に効果的ですが、すべての状態に対して万能ではありません。特に、眼瞼下垂の改善に関しては、その原因と状態の程度によって手術の適用が異なります。眉下切開は、偽眼瞼下垂や初期の軽度の眼瞼下垂に対しては効果を発揮することがあります。偽眼瞼下垂は、実際の筋機能の低下ではなく、過剰な皮膚のたるみによって目の開きが悪く見える状態を指します。この状態では、余分な皮膚を取り除くことで目の開きが改善され、見た目の若返りが期待できます。
しかし、眼瞼下垂が進行している場合、すなわち筋肉の機能低下によるものである場合は、眉下切開だけでは十分な改善が望めないことが多いです。このタイプの眼瞼下垂は、上眼瞼挙筋の機能が低下しているため、筋肉自体に手を加える必要がある眼瞼下垂手術を検討する必要があります。
眉下切開で後悔しないためにできる対策
では、眉下切開で後悔する結果にならないためにはどのような対策をすれば良いのでしょうか。手術前にできる対策は以下の通りです。
- 眉下切開の実績が豊富な医師を選ぶ
- 事前にシミュレーションをしっかり行う
- 二重整形を同時に受けない
それぞれについて詳しくご紹介します。
眉下切開の実績が豊富な医師を選ぶ
眉下切開手術を成功させるためには、医師選びが非常に重要です。この手術は高度な技術を要する非常に繊細な処置であり、手術の成果は医師の技術力に大きく依存します。経験豊富な医師による手術では、仕上がりも美しく、傷跡も目立ちにくいことが期待できます。
手術を検討している場合、医師の得意分野や過去の手術実績について詳しくリサーチしましょう。眉下切開手術を専門とする医師や、目の美容整形に特化した医師を選ぶことが望ましいです。
また、医師だけでなく、クリニック全体の評判も重要です。クリニックの対応、衛生状態、フォローアップの質なども調査しましょう。SNSやレビューサイトで実際に手術を受けたことがある方の意見を参考にし、自分にぴったりな医師やクリニックを探しましょう。
事前にシミュレーションをしっかり行う
眉下切開手術を検討している際、事前のシミュレーションは非常に重要なステップです。細かなシミュレーションにより手術後の予想される仕上がりを視覚的に理解し、具体的な期待を設定することができます。多くのクリニックでは、カウンセリング時にシミュレーションツールを使用して、数パターンの仕上がりを提案しています。ここで注意すべきポイントは、ただ漠然と「このくらいの仕上がりになるだろう」というイメージで満足するのではなく、「このデザインにしたい」と強く思える仕上がりを選ぶことです。納得できるまで、デザインの調整を繰り返し、最終的なデザインに確信を持つことが重要です。
二重整形を同時に受ける場合は技術力のあるクリニックで受ける
眉下切開手術を検討している方々の中には、同時に二重整形を受けることを考える方もいるかもしれませんが、これには注意が必要です。眉下切開を行うことで目元の構造が変わり、二重の幅に影響を与える可能性があります。このため、二重整形と眉下切開の手術を同時に行うことは難易度が高いです。
この症例は二重整形と眉下切開を同時に行った症例です。埋没法だけだと瞼の厚みが強く、不自然な二重になりそうなタイプですが、眉下切開で余分な皮膚を除去する事でより軽い瞼になっています。皮膚切除は最大幅5〜6ミリとやや控えめにしてあります。かなり左右差があったので、埋没の幅も眉下切開の切開幅も左右で変えて調整しています。眉下切開は適切にデザインができるか、傷をいかに綺麗にするかがポイントになります。傷は体質にもよりますが、丁寧に縫合する事でノーメイクでも分からない程度になります🙆♂️1〜3ヶ月は赤い事が多いです。
後悔しない眉下切開ならeクリニックへ
眉下切開の取り扱いがある美容外科が多いため、医師選びの段階で迷うことがあるかもしれません。
眉下切開で公開しないためにはeクリニックも選択肢の一つとしてお考えください。
eクリニックには、目元の手術を得意とする医師が大勢在籍しており、若い方に眉下切開の手術についても定評がありますので、不安なく手術や施術をお受けいただけます。
気になる方は、まずはカウンセリングを受けてみてください。
eクリニックは金沢本院をはじめ、全国展開しています。ご予約はお近くのeクリニックまで。
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このページの監修医師
医師
円戸 望
経歴
・富山大学医学部医学科卒
・高岡市民病院(形成外科・麻酔科・皮膚科)
・Fort Wayne Parkview 病院
・厚生連高岡病院
・金沢医科大学付属病院
・湘南美容クリニック新宿本院
・湘南美容クリニック新宿南口院
・湘南美容クリニック新潟院 院長就任
・湘南美容クリニック金沢院 院長就任
・2020年eクリニック金沢院開院
・大手美容クリニック修正手術技術指導医
・2021年eスキンクリニック開院
・2022年富山院開院
・2023年まぶたのクリニック開院(保険診療)
・2023年大阪院、東京院、名古屋院、岡山院、
福岡院、那覇院、横浜みなとみらい院開院
医師(eクリニック統括技術指導医)
飯田 秀夫
経歴
・1992年 東京医科歯科大学医学部卒業
以降、同大学医学部付属病院、
国立がんセンターなどで頭頸部外科、
形成外科、美容外科を研鑽
・2007年 東京医科歯科大学臨床教授
・2009年 リッツ美容外科東京院
・2013年 リッツ美容外科東京院院長
・2014年 湘南美容クリニック
・2018年 湘南美容クリニック統括技術指導医/
辻堂アカデミア院院長
・2023年 eクリニック 横浜みなとみらい院
プロフィール
のべ300名以上の美容外科医の技術指導を行う。著書の「顔の美容外科手術書」(日本医事新報社)は美容手術の入門書として若手美容外科医の教科書となっている。
資格
日本形成外科学会専門医
医学博士(東京医科歯科大学)
所属学会
日本美容外科学会(JSAPS)
国際美容外科学会(ISAPS)