鼻を高くしたり向きを変えたりできる鼻中隔延長は、性別や年齢を問わず、高い人気を誇る鼻整形です。また、自家組織(耳介軟骨や鼻中隔軟骨)を使用するため、異物反応の心配がないという点も、人気を後押ししている理由だと考えられます。
しかし、そのように人気がある鼻中隔延長でも欠点はあり、失敗例も数多く存在しているのです。
こちらのコラムでは、鼻中隔延長で起こり得る失敗例と、失敗を回避するための対策についてご紹介しています。
▶▶鼻中隔延長手術
【鼻中隔延長の失敗例】知らないと後悔するかも!?
鼻中隔延長は、鼻の穴の内部を切開するクローズ法と、鼻柱を切開するオープン法があり、クローズ法では外部に傷が残らない、オープン法では手術をしやすく失敗が少ないというメリットがあります。
いずれの場合でも、鼻中隔延長では鼻中隔軟骨に厚みを出して鼻を高くしたり、鼻先の向きを変えたりできることから、応用範囲が広い鼻整形だといえます。
しかし、このようなメリットがある一方で、鼻中隔延長には知らないと後悔する失敗例もあるのです。
それでは早速、鼻中隔延長の失敗例について見ていきましょう。
鼻を高くしすぎて不自然な印象に
鼻中隔延長では、鼻中隔軟骨を切除して移動させるか、採取した耳介軟骨を移植するかして、鼻中隔軟骨に厚みを出します。
また、軟骨の角度を調節することで、鼻先を上向きまたは下向きに変えることができます。
そして、ここで問題となるのは、大きめの耳介軟骨を移植した際に起こる可能性がある「鼻が高くなりすぎるトラブル」です。
しかも、鼻が高くなりすぎるだけならまだいいのですが、移植した軟骨が大きすぎることで、もともとある鼻中隔軟骨に大きな負担がかかり、やがて移植した軟骨がずれるリスクがあるのです。
こうなってしまうと、見た目にははっきりとした変化が現れるため、修正手術で対応しなければならなくなるでしょう。
左右非対称になってしまった
小鼻の形や鼻の穴の大きさは、もともと左右対称ではなく非対称です。
しかし、目立たない非対称もあれば目立つ非対称もあり、後者に該当する方が鼻中隔延長を受けた場合では、左右非対称がより強調されるリスクがあります。
もちろん、カウンセリング時には左右のバランスを確認しますので、手術時にはできる限り左右対称を目指します。
しかし、経験が浅い医師や技術力が不足している医師が手術を担当してしまうと、左右非対称が強調された仕上がりになることがあるのです。
目立つ左右非対称が気になる方は、カウンセリング時にその旨を医師に伝えておき、左右対称の仕上がりを目指すことをおすすめします。
この症例は、他院で鼻の整形をして左右差がでてしまったため、当院で修正した症例になります。修正手術には高度な技術が必要となりますので、失敗しないように医師選びは慎重に行いましょう。
オープン法の傷跡がなかなか薄くならない
視界が良く手術をしやすいという理由から、オープン法で鼻中隔延長を行うクリニックは数多く存在しています。
また、オープン法では鼻柱部分を切開し、鼻先の内部を露出させた状態で手術を行うため、クローズ法よりも細かい部分に手を加えやすいというメリットがあります。
しかし、鼻柱部分を切開する以上、数か月間は切開部分に傷跡が残るというデメリットもあるのです。
もちろん、傷跡はいつまでも残るものではありませんが、年齢や体質によっては、しばらく傷跡が薄くならない可能性があります。
鼻柱は上を向かない限り目立つことはありませんが、ちょっとした瞬間に傷跡が目立つリスクがあることは頭に入れておいたほうが良いでしょう。
この症例は当院でオープン法で行った鼻中隔延長の術後の傷跡です。個人差がありますが、丁寧に手術を行うことで、このように傷跡がほとんどわからないように手術を行うことが可能です。
数年後になって鼻中隔に歪みが生じた
鼻中隔延長では、鼻中隔の中央に軟骨を移植し、移植した軟骨を支柱として鼻先を前方に出すという仕組みになっています。
そのため、無理に皮膚を引っ張って前方に出しすぎると、移植した軟骨が内部で曲がり、鼻中隔全体に歪みが生じるリスクが高まります。
鼻中隔の歪みは、もともと鼻中隔湾曲症だった方に多く見られますが、鼻先に無理な圧をかけることで起こることもありますので、手術をお考えなら、あまり欲張りすぎないことが大切です。
効果をほとんど感じられない仕上がりになった
鼻中隔軟骨はある程度の強度があるため、鼻中隔延長に適しているといわれています。
しかし、鼻中隔軟骨の大きさには個人差があり、小さい方の場合では、鼻中隔軟骨の使用だけでは、あまり代り映えしない仕上がりになることがあります。
この場合では、医師の判断により耳介軟骨を採取して移植することがほとんどです。
しかし、医師の判断ミスによって耳介軟骨が使用されなかった場合では、効果をほとんど感じられない仕上がりになることも珍しくありません。
このようなトラブルを避けるためには、入念なカウンセリングで、手術方法や効果についてしっかりと確認しておくことが大切です。
溶ける糸で行う鼻中隔延長で元に戻ってしまった
鼻中隔延長には、手術でする方法と溶ける糸を挿入する方法があり、糸で行う方法では鼻中隔軟骨に特殊な医療用糸を通して理想の鼻を形成できます。
しかし、手術でする方法が半永久的な効果を期待できるのに対し、糸を挿入する方法では半永久的な効果を期待できないという違いがあるのです。
それは、手術でする方法では軟骨移植で鼻中隔をしっかりと固定するのに対し、糸を挿入する方法では、溶ける糸を挿入するだけという比較的簡易的な方法で施術が行われるからです。
つまり、糸が溶けて体内に吸収されてしまえば、それに伴い効果も薄れるということです。
溶ける糸であっても、溶けるまでの間には糸の周囲にコラーゲンが生成されているため、いきなり効果がすっかり失せてしまうようなことはありません。
しかし、手術でする方法と同様の効果を期待していると、元に戻り始めて驚くことがあります。
糸を挿入する鼻中隔延長の持続効果期間には個人差がありますが、およそ1年間と考えておくのが妥当でしょう。
鼻中隔延長で失敗しないために
鼻中隔延長は鼻の内部の構造を変えることができる手術で、1回の手術で鼻には大きな変化がもたらされます。
それだけに、失敗の可能性は少しでも減らした上で手術に臨みたいものです。
こちらの章では、鼻中隔延長を受けるにあたって、特に注意したい4点についてご紹介していますので、手術をお考えの方はぜひ、参考にしてください。
大きな変化を求めすぎないこと
鼻中隔延長では、大きな変化を求めようとすればするほど、サイズが大きい軟骨が必要になります。
そこで、比較的大きなサイズを採取しやすい耳介軟骨を採取して移植することになるわけです。
しかし、あまりサイズが大きい軟骨を移植してしまうと、皮膚が引っ張られて鼻中隔や鼻先に大きなテンションがかかり、やがて鼻中隔が変形するリスクが高まるのです。
また、大きな軟骨を移植したことで、想像以上に鼻が高くなり、不自然な仕上がりになってしまう可能性もあります。
そうならないためには、大きな変化を求めすぎず、医師のアドバイスに従って手術を受けることが大切です。
お客様と医師の認識にずれがないことを確認しておく
鼻中隔延長では、想像以上に鼻が高くなったというトラブル以外にも、鼻先の角度に満足できない、手術前と代り映えしない仕上がりになったなど、数多くの不満を訴える声が挙がっています。
そして、その原因として考えられるのは、お客様が持っている仕上がりイメージと、医師の仕上がりイメージに食い違いが生じており、その結果、満足できる仕上がりにならなかったということです。
たとえば、鼻先に高さを出したい場合では、鼻中隔軟骨だけでは寮が不足することがあり、耳介軟骨移植が適用されることがあります。
しかし、「鼻先に高さを出したい」というお客様の希望が医師にうまく伝わっていない場合では、鼻中隔軟骨のみでの対応となり、思っていたほど鼻先に高さが出ず、満足できないというトラブルが起こることがあるのです。
カウンセリング時は仕上がりのシミュレーションが行われますので、シミュレーションを確認してみて、少しでも違和感を覚えたら、もう一度医師にお客様の希望を伝えましょう。
少々面倒だと感じるかもしれませんが、お客様と医師が同一の仕上がりイメージを共有していないと、仕上がりの段階で満足できず、不満が残ってしまうことがあります。
そうならないためには、お客様と医師の認識にずれがないことを確認した上で、手術に臨むことが大切です。
経験値と技術力が高い医師に手術を依頼する
鼻中隔延長は鼻組織の細かい部分に手を加える高難易度の手術です。
そのため、医師の経験値や技術力が仕上がりにダイレクトに反映されやすく、経験値が浅く技術力が不足した医師が手術を担当すると、満足できない仕上がりになることがあります。
反対に、経験値や技術力が高い医師であれば、これまでの症例に基づき、お客様に最も合った方法で手術を行いますので、満足度が高い結果を得られるでしょう。
経験値と技術力が高い医師が在籍しているクリニックでは、公式WEBサイト内で鼻中隔延長の症例写真を掲載していますので、ぜひ確認してみてください。
なお、症例写真では、鼻中隔延長と併用した手術や施術についても確認できますので、ご自身に必要な手術や施術がどの種類なのかについても見当をつけやすいでしょう。
糸で行う鼻中隔延長で様子を見るのもひとつの方法
手術でする鼻中隔延長では、鼻中隔軟骨部分に軟骨移植をするため、修正が必要になった場合でも、簡単に行えるとは限らないという認識を持っておく必要があります。
一方、糸で行う鼻中隔延長では、溶ける糸を使用することから、やがて元に近い状態に戻ります。
つまり、修正のリスクを考えることなく鼻中隔延長を受けられるということです。
元に近い状態に戻るという点はデメリットでもありますが、失敗や修正のリスクを考えるなら、検討する余地はあるでしょう。
ただし、糸で行う鼻中隔延長では、手術でする鼻中隔延長ほどの大きな変化は期待できない場合がありますので、この点については納得した上で施術を受ける必要があります。
eクリニック式「鼻中隔延長術」の症例写真
鼻中隔延長ならeクリニック金沢
今回は、鼻中隔延長の失敗例について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
当院には、鼻中隔延長を得意とする医師が在籍しております。他院の修正手術にも対応できる技術を持って、理想的なバランスの美鼻をご提案いたします。鼻中隔が気になっている方は、ぜひ一度eクリニックの無料カウンセリングを受けてみてください。
eクリニックは金沢本院をはじめ、全国展開しています。ご予約はお近くのeクリニックまで。
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このページの監修医師
医師
円戸 望
経歴
・富山大学医学部医学科卒
・高岡市民病院(形成外科・麻酔科・皮膚科)
・Fort Wayne Parkview 病院
・厚生連高岡病院
・金沢医科大学付属病院
・湘南美容クリニック新宿本院
・湘南美容クリニック新宿南口院
・湘南美容クリニック新潟院 院長就任
・湘南美容クリニック金沢院 院長就任
・2020年eクリニック金沢院開院
・大手美容クリニック修正手術技術指導医
・2021年eスキンクリニック開院
・2022年富山院開院
・2023年まぶたのクリニック開院(保険診療)
・2023年大阪院、東京院、名古屋院、岡山院、
福岡院、那覇院、横浜みなとみらい院開院
医師(eクリニック統括技術指導医)
飯田 秀夫
経歴
・1992年 東京医科歯科大学医学部卒業
以降、同大学医学部付属病院、
国立がんセンターなどで頭頸部外科、
形成外科、美容外科を研鑽
・2007年 東京医科歯科大学臨床教授
・2009年 リッツ美容外科東京院
・2013年 リッツ美容外科東京院院長
・2014年 湘南美容クリニック
・2018年 湘南美容クリニック統括技術指導医/
辻堂アカデミア院院長
・2023年 eクリニック 横浜みなとみらい院
プロフィール
のべ300名以上の美容外科医の技術指導を行う。著書の「顔の美容外科手術書」(日本医事新報社)は美容手術の入門書として若手美容外科医の教科書となっている。
資格
日本形成外科学会専門医
医学博士(東京医科歯科大学)
所属学会
日本美容外科学会(JSAPS)
国際美容外科学会(ISAPS)
医師
山崎 俊
経歴
2004年 金沢大学医学部 卒業
2004年 慶應義塾大学 形成外科 助手
2004年 琉球大学医学部形成外科 医局長
2004年 東邦大学医療センター形成外科 医局長
資格
日本形成外科学会外科専門医
再建・マイクロサージャリー分野指導医
所属学会
日本形成外科学会