口角挙上は、口元に変化を持たせるための整形で、幅広い年代の方の支持を得ています。また、口角挙上を受けた方の多くは、理想の口元を手に入れたという意見を寄せていますが、中には口角挙上で後悔している方も存在しているのです。
こちらのコラムでは、口角挙上の種類や後悔する理由、口角挙上で後悔しないための対策をご紹介しています。
▶▶口角挙上
口角挙上は3種類
口角挙上には、切開法、口腔内法、ボツリヌストキシン注射という3つの方法があります。
それではまず、それぞれの特徴から見ていきましょう。
切開法
切開法とは、口角部分を切開し、余分な皮膚を切除したり口輪筋の一部を切除したりすることで、口角を引き上げる手術です。
切開法では、菱形切開法楔形と(くさびがた)切開法があり、お客様の状態に合った方法を選択して行われることになります。
口腔内法
口腔内法とは、口の中から糸を通し、口角挙筋と大頬骨筋をタッキングしたり、口角挙筋の一部を切除したりすることで口角を引き上げる手術です。
この方法には、表面に傷跡が残らないというメリットがありますが、切開法ほどの効果を得られないというデメリットも持ち合わせているのです。
また、レアケースではありますが、口腔内で糸が外れてしまうと効果が消失することがあります。
口腔内法での口角挙上をお考えなら、デメリットについてよく理解した上で手術を受ける必要があるでしょう。
ボツリヌストキシン注射
ボツリヌストキシン注射は、筋弛緩作用がある薬剤を口角に注入し、口角を引き下げる筋肉の働きを弱めることで口角を上げられる施術です。
この方法には、皮膚を切開せず注射のみで口角挙上を受けられるという特徴があり、表面に傷が残らない、ダウンタイムがほとんどないというメリットがあります。
しかしその反面、この方法による口角挙上の効果は数か月間と短いというデメリットがあるのです。
したがって、この方法で口角挙上を受けるのなら、効果が短いという点を踏まえて受けなければならないということです。
口角挙上で後悔する理由とは
口角挙上で後悔する理由は人それぞれですが、後悔した方の多くは「イメージ違いの仕上がり」をその理由として挙げています。
それでは、口角挙上で後悔した理由について、もう少し具体的に見ていきましょう。
左右差が目立つ
人間の顔はもともと左右差があり、左右対称ではありません。
しかし、口角挙上を受けたあとに左右差が目立つ状態になったのなら、口角挙上によって片方の口角が極端に引き上がってしまったなどの理由が考えられます。
この場合では、もう片方の口角を引き上げる手術を受けることで改善を目指せますが、完全な左右対称にはなりませんので、この点については理解しておく必要があります。
なお、術後しばらくして皮膚に柔軟性が戻ってくると、左右差が目立たなくなることがあります。
この症例写真は当院で行った口元の整形の他院修正の画像です。このように、左右差がでないように丁寧に口角挙上を行っています。
思ったほどの効果を得られなかった
口腔内法で手術を受けた場合では、切開法よりも変化が少ないため、思ったほどの効果を得られなかったと感じることがあります。
それぞれの方法で得られる効果についてはカウンセリングで説明がありますので、説明をしっかりと聞いた上で、どの方法かを選択する必要があるでしょう。
思ったほどの効果を得られなかったと感じた場合では、切開法で口角挙上を受けるなどで改善を目指せる場合があります。
後戻りした
切開手術で口角挙上を受けた場合でも、時間の経過で傷口の皮膚が柔らかくなってくると、多少後戻りしたと感じることがあります。
通常では、後戻りする可能性を視野に入れて手術を行いますので、術後に極端に後戻りしたと感じる可能性は低いと考えられます。
しかし、お客様の体質や手術の方法によっては、手術から数カ月が経過したところで後戻りしたと感じる可能性があります。
傷跡が残った
切開法では傷口を縫合しますので、抜糸後しばらくの間は傷跡が目立ちます。
手術でできた傷跡は、1から3カ月目に赤みや盛り上がりのピークを迎えますので、この状態に驚くかもしれません。
しかし、その後は少しずつ症状が引き半年後を目安として目立たない状態に回復します。
なお、手術でできた傷跡は完全に消えてなくなることはありませんが、やがてノーメイクでも目立たない状態になりますので、深く心配する必要はありません。
ただし、ダウンタイム期間中の過ごし方によっては目立つ傷跡が残ってしまうことがあります。
この動画は当院で行った人中短縮手術と口角挙上を同時に行った症例です。傷跡が残らないように丁寧に手術をおこなっているため、このように、術後半年で傷跡がほとんどわかりません。
そうならないための注意点については以下でご紹介しています。
完全に口が閉まらない
切開法の場合では、余分な皮膚や口輪筋の一部を切除して縫合しますので、組織が完全に落ち着くまでは完全に口が閉まらなくなることがあります。
その際には、口角部分から飲料や食事がこぼれ出てしまうことがありますが、この状態は異常ではなく、術後数カ月が経過すれば自然に改善します。
それは、術後数カ月が経過すれば、縫合部分の皮膚に柔軟性が戻り、筋肉の回復することで口を閉められるようになるからです。
それまでの間は食事中などに少々不自由な思いをするかもしれませんが、この状態は失敗ではありませんので、心配はいりません。
口角付近の感覚が麻痺している
口角付近には細かい神経が通っており、手術によって神経が刺激を受けると、一時的に口角付近の感覚が麻痺しているように感じることがあります。
しかし、この状態も一時的なものであると考えられますので、しばらく様子を見る必要があります。
口角挙上で後悔しないためには?対策方法をご紹介
口角挙上は顔全体のバランスをよく確認した上で行われるべき手術です。
それだけに、口角挙上を受けるのなら、後悔を防ぐための対策をあらかじめ講じておく必要があるのです。
それでは、口角挙上で後悔しないための対策方法をご紹介します。
経験豊富な医師を選ぶ
口角挙上をはじめとする口元整形は、鼻や顔全体のバランスをよく確認した上で行う必要があります。
そして、ここで重要なのが、口元整形だけでなく、鼻やその周辺の複雑な主従の経験が豊富な医師を選んで手術を受けることが大切だということです。
それは、口角挙上では術後の変化を予測して行われる手術で、手術の経験が豊富な医師でないと、術後の変化を予測できず、適切な提案を行えない可能性があるからです。
たとえば、口角挙上では、手術の効果をより実感しやすくしたり、口元と鼻のバランスを整えたりする目的で、別の手術や施術との併用になることがあります。
このようなとき、術後の変化を予測できない医師が手術や施術を担当すると、適切な提案が行われず、満足できる結果を得られない可能性があります。
そしてこのような事態を避けるためには、口角挙上だけでなく、口元や鼻、鼻周辺の複雑な手術を多数手がけている医師に手術を任せることが重要なのです。
シミュレーションで仕上がりを確認しておく
カウンセリング時に提案を受けたら、その方法で口角挙上を受けた場合の仕上がりイメージについてしっかりと確認しておいてください。
この点はとても大切で、仕上がりイメージが曖昧なままで手術や施術を受けてしまうと、思うような結果を得られず後悔することになりかねません。
効果を実感しやすい切開手術を選ぶ
口腔内法では、切開法よりも効果を実感しにくく、術後に後悔する可能性があります。
特に口角が強く下方に引っ張られている方の場合では、切開法で皮膚や口輪筋を切除しない限り、はっきりとした効果を得にくい場合があります。
切開法には傷跡が残る、ダウンタイムがやや長いというデメリットはありますが、口角をしっかりと上げたいのなら、口腔内法ではなく切開法で検討する必要があるでしょう。
他の口元整形を併用する
口角挙上は、口元だけでなく鼻とのバランスを確認した上で行われるべき手術で、必要に応じて別の口元整形や、人中を短く整える人中短縮との併用になることがあります。
カウンセリングでは、お客様のご要望を医師が丁寧にヒアリングし、適切と思われる提案をします。
そしてその際には、口角挙上と別の手術や施術の併用を勧められる場合があります。
もちろん、提案された手術や施術をすべて受けなければならないということではありません。
しかし、医師による提案は、お客様のご要望に応えるためのものですので、できれば提案通りの内容で手術や施術を受けることが望ましいといえます。
この症例は当院で行った、口角挙上と併用して、人中短縮手術と外側人中短縮手術とM字リップ形成を行った症例です。口元は正面だけでなく、横から見ても美しいシルエットを作らないといけないため、口角挙上だけとか人中短縮手術だけとかではなく、色々な術式を組み合わせて立体的に美しくすることが大切です。
【重要】ダウンタイムはここに注意
口角挙上をはじめとする口元の整形のダウンタイム期間中には、以下でご紹介する点に注意を払いながら過ごすことを心がけてください。
日常会話と食事に注意
口角挙上は、普段からよく動かす口元の整形であるため、日常会話や食事には特に注意を払わなくてはなりません。
具体的には、ご家族などと同居している場合では、極力会話を控える、電話をしなければならないときにはLINEで連絡を取り合うなどが対策として挙げられます。
また、食事の際には大きな口を開けず、なるべく小さな口を開けて口元が動かないよう注意することも大切です。
口角挙上のダウンタイムは2~3週間続きます。
そして、特に目立つ腫れや内出血が見られるのは術後1週間で、この期間中に傷口に刺激を与えると、仕上がりに悪影響が及ぶリスクが高まります。
傷跡が目立たない仕上がりを目指すためにも、特に術後1週間以内には、できる限り口元を動かさず、安静に過ごすことを心がけましょう。
運動は医師の指示に従って再開すること
運動を行うなら、医師の指示に従って再開してください。
運動で傷口が引っ張られると、傷口が広がってしまうリスクが高まります。
それだけでなく、運動による血行促進で腫れや内出血が悪化するリスクもあるのです。
そうならないためには、自己判断で運動再開をせず、医師の指示に従うことが大切です。
血行を促進させる行動を控える
シャワーや入浴、飲酒など、口角挙上の手術後には血行を促進させる行動についての注意についての説明があります。運動もそうですが、シャワーや入浴、飲酒などで血行が促進されてしまうと、ダウンタイムが長引くことになりますので、十分に注意してくださいね。
口角挙上の症例写真
口角挙上の整形ならeクリニックへ
口角挙上の整形の取り扱いがある美容外科が多いため、医師選びの段階で迷うことがあるかもしれません。
名医に出会うためにはeクリニックも視野に入れて、クリニック選びを行ってみてください。
eクリニックには、口元の整形を得意とする医師が大勢在籍しており、口角挙上についても定評がありますので、不安なく手術や施術をお受けいただけます。傷跡が目立たないように手術を行っています。
気になる方は、まずはカウンセリングを受けてみてくださいね。
eクリニックは金沢本院をはじめ、全国展開しています。ご予約はお近くのeクリニックまで。
このコラムに関連する施術&料金
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このページの監修医師
医師
円戸 望
経歴
・富山大学医学部医学科卒
・高岡市民病院(形成外科・麻酔科・皮膚科)
・Fort Wayne Parkview 病院
・厚生連高岡病院
・金沢医科大学付属病院
・湘南美容クリニック新宿本院
・湘南美容クリニック新宿南口院
・湘南美容クリニック新潟院 院長就任
・湘南美容クリニック金沢院 院長就任
・2020年eクリニック金沢院開院
・大手美容クリニック修正手術技術指導医
・2021年eスキンクリニック開院
・2022年富山院開院
・2023年まぶたのクリニック開院(保険診療)
・2023年大阪院、東京院、名古屋院、岡山院、
福岡院、那覇院、横浜みなとみらい院開院
医師(eクリニック統括技術指導医)
飯田 秀夫
経歴
・1992年 東京医科歯科大学医学部卒業
以降、同大学医学部付属病院、
国立がんセンターなどで頭頸部外科、
形成外科、美容外科を研鑽
・2007年 東京医科歯科大学臨床教授
・2009年 リッツ美容外科東京院
・2013年 リッツ美容外科東京院院長
・2014年 湘南美容クリニック
・2018年 湘南美容クリニック統括技術指導医/
辻堂アカデミア院院長
・2023年 eクリニック 横浜みなとみらい院
プロフィール
のべ300名以上の美容外科医の技術指導を行う。著書の「顔の美容外科手術書」(日本医事新報社)は美容手術の入門書として若手美容外科医の教科書となっている。
資格
日本形成外科学会専門医
医学博士(東京医科歯科大学)
所属学会
日本美容外科学会(JSAPS)
国際美容外科学会(ISAPS)
医師
山崎 俊
経歴
2004年 金沢大学医学部 卒業
2004年 慶應義塾大学 形成外科 助手
2004年 琉球大学医学部形成外科 医局長
2004年 東邦大学医療センター形成外科 医局長
資格
日本形成外科学会外科専門医
再建・マイクロサージャリー分野指導医
所属学会
日本形成外科学会