猫手術とは?読み方や特徴を医師が解説

猫手術は、鼻唇角形成やCカール形成と呼ばれることもある鼻整形です。その名の通り読み方は「ねこしゅじゅつ」と読みます。猫手術は古くから存在している鼻整形ですが、美容大国・韓国で人気に火が付いたことから、日本でも人気が高まりつつあります。
こちらのコラムでは、猫手術の特徴や期待できる効果、猫手術との併用が可能な鼻整形、猫手術の注意点についてご紹介しています。

▶▶鼻唇角形成術(猫手術)

目次

猫手術とは?特徴をご紹介

鼻唇角形成の症例写真
考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

猫手術は鼻唇角形成またはCカール形成とも呼ばれる鼻整形です。
猫手術と聞いただけでは、それがどのような鼻整形か見当が付かないかもしれませんが、鼻唇形成やCカール形成と聞くと、何となくどのような鼻整形なのか見当が付くのではないでしょうか。
それでは早速、猫手術の特徴と猫手術に期待できる効果、メリットからご紹介していきましょう。

猫手術とは

鼻柱基部(鼻の下部)と人中の角度を鼻唇角(びしんかく)といい、日本人の場合では90~95°が理想的な角度だといわれています。
鼻唇角の角度については、普段意識する機会がほとんどないかもしれません。
しかし、鼻の形自体はそれほど悪くはないのに、何となく垢抜けない、不機嫌そうな表情に見えるなどの問題を抱えているのなら、それは鼻唇角の角度広すぎる、もしくは狭すぎることが原因で起こっている可能性があります。
たとえば、鼻唇角の角度が広すぎる場合では、必要以上に人中が長く見えて垢抜けない印象になることがあります。
反対に、鼻唇角の角度が狭すぎる場合では、上唇または口全体が前方に突き出る形になり、常に不機嫌そうな印象の表情になってしまうことがあるのです。
しかし、猫手術を受ければこれらの問題を解決できます。
つまり、鼻唇角を理想的な角度に整えて、バランスのとれた鼻を目指せるのが猫手術だということです。

そして、ここで気になるのが「どうやって鼻唇角の角度を調節するのか」という点なのではないでしょうか。
猫手術では、お客様から採取した肋軟骨や耳介軟骨といった自家組織、もしくはプロテーゼを鼻柱基部に挿入し、鼻唇角を理想的な角度に整えます。
ただし、猫手術は単独の手術でははっきりとした効果を実感しにくいため、他の鼻整形との併用になるケースがほとんどです。
というのは、猫手術は鼻柱基部のみに手を加える鼻整形のため、もともとの顔立ちによっては、単独の手術ではほとんど変化が感じられないことがあるからです。
猫手術との併用が可能な鼻整形については以下でご紹介していますので、ぜひ参考にして下さい。

猫手術に期待できる効果

猫手術(鼻唇悪形成)で鼻唇角を80度から100度にした症例写真
考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

猫手術には以下の効果が期待できます。

突出した口元の改善

口元が突出する原因のひとつとして挙げられるのは、鼻柱基部の陥没です。
鼻柱基部の陥没はもともとの骨格に原因があると考えられているため、セルフケアでの改善が難しく、鼻整形での対応が必要になります。
猫手術では、鼻柱基部に自家組織またはプロテーゼを挿入して陥没を改善できるため、鼻柱基部の陥没による口元の突出改善効果を期待できます。
口元が突出していると、不機嫌、不平不満がありそうなどの印象を持たれることがありますが、猫手術で鼻唇角を理想的な角度に整えれば、これらのお悩みを解消できます。

Cカールの形成による人中の短縮効果

Cカールというのは、横から見たときにできる人中のカールを意味し、アルファベットのCのような曲線を描くことから、Cカールと呼ばれています。
横から見たときに人中のカールがほとんどないと、正面から見たときに人中が必要以上に長く見える、のっぺりとした印象の顔になるなどのトラブルが起こりやすくなります。
また、人中のカールがほとんどないと、顔全体が老けた印象になることもありますが、猫手術で人中にカールが形成されれば、そのようなお悩みも解消できるのです。

猫手術のメリット

鼻唇角の理想的な角度の図解
考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

猫手術には以下のメリットがあります。

Eラインに近づける

Eラインというのは、横から見たときに鼻の尖端部分、口、あごの尖端部分を結ぶラインを意味し、口に関してはやや内側に非さこんでいる状態が理想的とされています。
鼻柱基部の陥没で口元が突出していると、横顔のEラインが崩れてしまいますが、猫手術で口元の突出が軽減されれば、理想のEラインに近付くことも不可能ではありません。
なお、あごが極端に小さい、引っ込んでいる場合では、あごプロテーゼやあごヒアルロン酸を併用して、理想のEラインを形成することがあります。

傷跡が目立たない

猫手術は切開手術に分類されますが、鼻の内部の目立たない場所を選んで切開しますので、表面に傷跡ができることがなく、鼻の内部にできた傷跡が目立ちません。
鼻整形を含む整形を受けようと考えたときには、どうしても傷跡が気になりますよね。
しかし、猫手術では目立つ傷跡が残りませんので、傷跡による整形バレが心配な方でも、不安なく受けることができるでしょう。
なお、猫手術と別の鼻整形を併用する場合では、切開場所によって傷跡が残ることがあります。
とはいえ、手術でできた傷跡はメイクで隠せますし、術後数か月が経過すればほとんど目立たない状態に落ち着きますので、あまり深刻に考える必要はありません。

効果の持続期間が長い

猫手術では、術後固定で自家組織またはプロテーゼをしっかりと固定します。
そして、挿入物が組織に馴染んでしまえば、手術の効果が半永久的に持続します。

猫手術との併用が可能な鼻整形について

考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

猫手術は単独で行われることがほぼない鼻整形で、他の鼻整形と併用することで、より理想的な鼻を目指せます。
それでは、猫手術との併用が可能な鼻整形と効果についてご紹介していきます。

貴族手術(鼻翼基部形成)

貴族手術の症例
考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

猫手術とともに人気が高まりつつある鼻整形、それは貴族手術です。
貴族手術もまた、韓国で人気に火が付いたことで日本での人気が高まった鼻整形で、猫手術が鼻柱基部に自家組織やプロテーゼを挿入するのに対し、貴族手術では鼻翼基部という部分に自家組織やプロテーゼを挿入するという違いがあります。
鼻翼基部というのは、小鼻下部の溝部分をいい、この部分が陥没すると、ほうれい線がクッキリと目立つことがあります。
つまり、貴族手術で鼻翼基部の陥没を埋めることで、年齢によって目立ってきたほうれい線改善できるということです。

▶▶貴族手術

人中短縮

考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

年齢による表情筋の衰えや、もともとの骨格によって人中が長く見える場合では、猫手術と人中短縮を併用することで、理想的な鼻唇角を形成することがあります。
人中短縮では、鼻下の皮膚を切除することで人中を短く整えることができ、猫手術によるCカール形成効果も実感しやすくなります。

▶▶人中短縮術

鼻中隔延長

考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

鼻中隔延長とは、左右の鼻の穴を仕切っている鼻中隔に自家組織を挿入して長さを出す鼻整形です。
鼻中隔は鼻の土台となる部分で、この部分がしっかりしていないと、いわゆる”ブタ鼻”になりやすくなります。
しかし、鼻中隔延長で鼻中隔に強度を持たせれば、ブタ鼻を改善できるのです。
また、鼻中隔延長では、鼻先の角度を変えることができますので、鼻の穴が正面から見えている状態も改善できます。

▶▶鼻中隔延長手術

小鼻縮小

考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

小鼻が横に広がっていると鼻全体が大きく見えることがあり、この状態を改善できるのが小鼻縮小と呼ばれる鼻整形です。
小鼻縮小では、小鼻の組織を切除することで、小鼻の広がりや鼻の穴を目立たなくさせることができます。

▶▶小鼻縮小手術

鼻尖形成

考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

鼻尖形成とは、鼻の尖端部分にある鼻翼軟骨を中央に引き寄せて縫い付け、そのまま固定する鼻整形で、鼻先を細く整える効果を得られます。
鼻尖形成では、必要に応じて脂肪除去や軟骨移植を行うことで、丸い鼻先を細く整えたり、鼻先に高さを出したりすることが可能です。
鼻尖形成は、猫手術や鼻中隔延長、小鼻縮小と併用されることが多い鼻整形で、特に団子鼻でお悩みの方におすすめです。

▶▶鼻尖形成手術

鼻プロテーゼ

鼻尖形成と軟骨移植と肋軟骨の鼻中隔延長と鼻翼挙上と鼻孔縁挙上と小鼻縮小とプロテーゼを同時に行った症例を斜めから見た写真
考えられるリスク・副作用
腫れ・内出血・術後の痛み・発熱等を生じる事があります。
なるべく、リスクや副作用が出ないように配慮して手術を行っています

鼻筋に高さを出したい場合には、鼻プロテーゼでの対応になることがあります。
鼻プロテーゼでは、鼻筋全体を細く整える効果や、団子鼻改善効果を期待できます。
なお、鼻プロテーゼではプロテーゼを加工することで高さを調節できますが、欲張って高くしすぎると不自然な仕上がりになることがありますので、十分な注意が必要です。

▶▶鼻のプロテーゼ

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入では、鼻筋に高さを出すことができますが、鼻プロテーゼのように半永久的な効果を得ることはできません。
それは、ヒアルロン酸には時間の経過とともに体内に吸収される性質があるからです。
ヒアルロン酸注入の効果の持続期間については個人差がありますが、およそ2年前後で効果が消失するものと考えておく必要があります。
ヒアルロン酸注入には、注射1本で鼻整形できるというメリットはありますが、長期的な効果をお望みの方にはあまり向いていません。
ヒアルロン酸注入による鼻整形をお望みなら、定期的に施術を受ける必要があるということを頭に入れておきましょう。

猫手術の注意点について

猫手術をはじめとする鼻整形は簡単なものではなく、医師の腕次第で仕上がりに差が生じるデリケートな手術です。
また、術後の過ごし方が仕上がりに影響を及ぼすこともあります。
それでは、猫手術や併用する鼻整形を受ける際の注意点をご紹介しましょう。

猫手術を得意とする医師が在籍しているクリニックを選ぶ

クリニックを選ぶ際には猫手術を得意とする医師が在籍していることを確認しておいてください。
その際には、クリニックの公式WEBサイトや、医師が発信しているSNS情報を参考にすると良いでしょう。

ダウンタイム期間中のお休みを確保しておくこと

猫手術のダウンタイム表

猫手術をはじめとする切開手術には、1~2週間程度のダウンタイムがあり、特に術後1週間が経過するまでは、腫れや内出血、むくみが目立つ可能性があります。
つまり、術後すぐには学校や職場に復帰できない可能性があるということですので、最低でも1週間程度のお休みは確保しておくことが大切です。

鼻整形のインスタグラムのバナー

猫手術の整形ならeクリニックへ

金沢院の外観

猫手術の整形の取り扱いがあるクリニックは多いため、クリニック選びの段階で迷うことがあるかもしれません。
そのようなときには、eクリニックも視野に入れて、クリニック選びを行ってみてください。
eクリニックには、鼻整形を得意とする医師が大勢在籍しており、猫手術についても定評がありますので、不安なく手術や施術をお受けいただけます。
気になる方は、まずはカウンセリングを受けてみてくださいね。

eクリニックは金沢本院をはじめ、全国展開しています。ご予約はお近くのeクリニックまで。

このコラムに関連する施術&料金

▶▶鼻唇角形成術(猫手術)

このページの監修医師

医師

円戸 望

経歴

・富山大学医学部医学科卒
・高岡市民病院(形成外科・麻酔科・皮膚科)
・Fort Wayne Parkview 病院
・厚生連高岡病院
・金沢医科大学付属病院
・湘南美容クリニック新宿本院
・湘南美容クリニック新宿南口院
・湘南美容クリニック新潟院 院長就任
・湘南美容クリニック金沢院 院長就任
・2020年eクリニック金沢院開院
・大手美容クリニック修正手術技術指導医
・2021年eスキンクリニック開院
・2022年富山院開院
・2023年まぶたのクリニック開院(保険診療)
・2023年大阪院、東京院、名古屋院、岡山院、
     福岡院、那覇院、横浜みなとみらい院開院

美容外科医師の飯田秀夫

(eクリニック統括技術指導医)

飯田 秀夫

経歴

・1992年 東京医科歯科大学医学部卒業
 以降、同大学医学部付属病院、
 国立がんセンターなどで頭頸部外科、
 形成外科、美容外科を研鑽
・2007年 東京医科歯科大学臨床教授
・2009年 リッツ美容外科東京院
・2013年 リッツ美容外科東京院院長
・2014年 湘南美容クリニック
・2018年 湘南美容クリニック統括技術指導医/
     辻堂アカデミア院院長
・2023年 eクリニック 横浜みなとみらい院

プロフィール

のべ300名以上の美容外科医の技術指導を行う。著書の「顔の美容外科手術書」(日本医事新報社)は美容手術の入門書として若手美容外科医の教科書となっている。

資格

日本形成外科学会専門医
医学博士(東京医科歯科大学)

所属学会

日本美容外科学会(JSAPS)
国際美容外科学会(ISAPS)

医師

山崎 俊

経歴

2004年 金沢大学医学部 卒業
2004年 慶應義塾大学 形成外科 助手
2004年 琉球大学医学部形成外科 医局長
2004年 東邦大学医療センター形成外科 医局長

資格

日本形成外科学会外科専門医
再建・マイクロサージャリー分野指導医

所属学会

日本形成外科学会

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